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GCA NewsLetter Vol.5
メンテナンスの合理化は、ムダを省くことから  
ゴルフコースは、永続的に美しくなければならない。その美しさを保つためには、確固たるメンテナンスが必須条件だ。すばらしいコースだ、いいグリーンだと言わせるのも、メンテナンス次第だ。

ゴルフ場建設費用の半分が防災費用にかかってしまったという、笑えない話もあるが、コースの維持、管理に必要な設備敷設の費用が、造成時に押しやられてしまった感もないではない。ゴルフ場開発に日本的事情が大きく左右している事実はあるにしても、何よりも大事なコースのメンテナンスに、ゴルフ場関係者はもっと意を注がなくてはならないだろう。なぜならば、メンテナンスに必要な施設は最小限あれば事足りるとする考え方がある限り、日本のゴルフ場は決して良いコースにはなり得ないからだ。コース管理はそれほどポジションが重い。

経済的な面から見ても、ムダ多くして益の少ないコース管理になっていないだろうか。コース管理に経費の節約は求めても、合理的な管理システムでない限りそれはすべきではない。ゴルフ場を運営する立場から考えるならば、これは大事な点だ。

今回は、メンテナンスの実際と考え方をそれぞれの分野で実績をもつ米国のトロ社と、レインバード社にリポートをいただいた。<編集委員会>


  ■コース管理システムに転換が必要 トロ社 日本・韓国地域代表 ブライアン・エムチ氏
■灌漑システムの合理化でコストダウン   レインバード社エリアマネージャー 鬼武三穂氏
 
灌漑システムの合理化でコストダウン レインバード社エリアマネージャー 鬼武三穂氏

第三次ゴルフコース建設ブームは、昭和50年代後半から始まり、平成に入ってからのバブル崩壊となるまでの間といわれています。その間の新設ゴルフコースの開場数は700コース以上となり、このブームの始まりである昭和58年から60年頃の約60%増加になります。

特にバブル崩壊前後の時期には、毎年100コースほどの新しいゴルフ場が誕生していました。現在、その時の勢いはありませんが、それでも年間50コース前後の開場があります。今後はさらに減少傾向となり、ゴルフ場業界の低成長時代が続くといわれています,

その状況の中において、ゴルフコースでのコスト削減は必須事項であり、コースの維持、管理の面でも合理化されなければなりません。すでにたくさんの合理化がなされていますが、ここでは灌漑システムについて考えてみたいと思います。

私たち日本人は水の豊かさに恵まれた環境の中にあり、敢えて“水”を考える必要のないままに過ごしてきました。今ここにきて、地球規模の環境を考えなければならない時に、ゴルフコースの水管理を基本に返って考えてみることは、この流れの一つでもあります。

'97年春、ゴルフコースは2,200コース以上になり、日本のコース保有数は国土の広さから見ても驚異に値するところです。しかし、グリーン、ティー、フェアウェイの全自動灌漑システムの完備しているコースは30%未満といわれ、経済大国といわれた日本としては頼りない数字といわざるを得ません。この数字は完備の考え方により変わります。つまり地域により、また管理面から必要とされる灌漑システムが、どの程度の規模であるべきかということです。特に、フェアウェイなどで降雨量が散水量にほぼ等しく、また適度の間隔でその雨が降るならば、自動化しなくても十分管理でき、グリーンとティーグラウンドのみでも完備といえるでしょう。アメリカの西海岸にあるような、18ホールでスプリンクラーが1,500個から1,600個が灌漑システムだという考えならば、日本では完備されたコースは何%になるでしょうか。日本のゴルフコースでは、散水システムの設置状況は必ずしも良い状態とはいえないようです)

散水システムは本来、コースを維持管理し、システムを使用する人、つまりグリーンキーパーの意向があり、そのコースの特性と地域性によって設置されるべきところですが、実際はグリーンキーパーとは接点のないところで散水システムが決定されてきたという現実が多くありました。近年のゴルフコース建設ブームでは、グリーンキーパーの意向を取り入れるための時間のゆとりはあまりなく、コースを造り上げるまでの建設費用と時間的な制約の中で必要最小限の基本的な散水機器の設置にとどまり、将来性のある選択はなされていないことがさあります。

実際に管理するに当たり、グリーンの形状や地形、または土壌の違いなどにより必要数のスプリンクラーが足りなかったり、配置が少しずれていたり、また必要とされるフェアウェイに設置されていないということはよく聞かれることです。このため夏の散水ピーク時には、さらに手動による散水が必要とされ、就業時間の延長か、または短期間の散水専用スタッフを雇い入れたりしなければならなくなります。これが毎年のことであれば、かなりのコスト高となります。ゴルファーの要求はいつでもベストコンディションであり、それを維持管理するグリーンキーパーはこの暑い夏場にたいへんなストレスを抱え込むことになります。

また、冬期にゴルファーがプレイをしたくなるのは、枯れて見えるフェアウェイのコースよりも、緑に保たれている方でしょう。この時期に緑を維持するゴルフコースでは、散水システムが必要になります。広いフェアウェイを手動で散水するにはコスト面でも割高になります。今後はこのように他のコースとは少し違った特徴を出していくことも必要になるでしょう。このようなゴルフコースの独自性を推し進めるときに、散水面での合理化は最初に考えたい点です。

不足ならば必要数の散水機器を設置したいと考えるのは当然ですが、しかしそれができない状況では、現状を把握し、設置されている散水機器の特徴と状況を見極めることが必要です。その性能と欠点を知り、散水を効率良く行うことは時間と労力の節約につながります。そのためのデータ観測や、機器の手直しなどのためにかなりの時間を必要としますが、次年度からはそのデータに基づき、グリーンに合った散水量の決定がなされれば散水の無駄がなく、芝のストレスも軽減され、病気の発生率低下にもつながるでしょう。

工事をしないでどこまで改善できるか、また工事をするとしても何が一番効率的か、状況を把握できればいろいろな取り組み方ができます。また、散水機器の長所を活用し欠点を知ることは重要であり、多機種の中からそのゴルフコースに合った機器を選択できます。

散水機器の取り替え時期は使用状況や設置状況により異なりますが、その灌漑システムを新しくする時には、そのゴルフコースの特徴と状況を把握したシステムを設置することが重要であり、機器の性能を充分に生かせる設計であることが望ましいことです。新設のゴルフコースであれば、基本的な散水システムと併せて、そのコースに合った散水設計をし、将来手直しできる範囲で余裕のある設備をもちたいものです。

これからのゴルフコースにおける散水システムを考えるにあたり、グリーンキーパーの地位の確立と散水のコンサルタントの必要性もあげられます。いわゆるスーパーインテンデントと呼ばれるためにはどのようにすれば良いのか、また芝の散水全般について専門知識を求めたい時に誰に意見を求めるのか、取り組むべき課題は少なからず存在します。私たち散水機器を製造販売する立場からも、今まで以上に情報提供の場をつくり、コースの設計者、工事関係者そしてゴルフ場と接点を深めながら、今後のゴルフコース管理を今以上に充実したものにし、合理化を推し進めていくことが必要だと考えます。

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