小幡郷ゴルフ倶楽部は平成2年の開場だが、着工は昭和の最終年に遡る。当時はまだツー・グリーン造成が大勢を占めており、このコースの場合も総合監修に当たった商社の意見も当然のごとくツー・グリーン派の意見が強かった。ベント芝のワン・グリーンを主張する設計者側としては、メイングリーンをベントにすることと、コーライ・グリーンについてはいつでもそのままフェアウェーやラフゾーンに切り替え可能なデザインにするということで了解を取り、将来的にベントのワン・グリーンを意識してデザインされ、実行された事例となった。
開場時はベント芝とコーライ芝のツー・グリーンだったが、3年後にワン・グリーンでも十分推持できることが実証され、18ホールのコーライ・グリーンをそのままフェアウェーやラフにし、ホールによってはわずかな植樹をすることで、デザイン的にも十分違和感のないものとなった。
図1は当初の施工された4番ホール(パー5)の第2IP地点とツー・グリーンのデザインだが、後年、図2のようにコーライ・グリーンをフェアウェーとラフに切り替えたものである。 |