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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2005 Mar. 協力:一季出版(株)
ホール設計と攻略法の一考察
日本ゴルフコース設計者協会
副理事長 小室 嘉彦
 

近年ボールとクラブの進化によって、従来のゴルフコースの多くがプロの競技、あるいは一部のアマチュアにとっても、距離的に対応できなくなりつつある。そのためクラブとボールに規制が加えられる動きが始まっている。

そこでゴルフコースは決して、必要以上に距離の長さを求めなくても良いのだということを、もう一度考え検証してみたい。

充分な飛距離を持っているプレーヤーにあっても、ゴルフの本質とスポーツとしてのチャレンジ精神などを満足させるため、飛距離は必ずしもそのファクターの全てではなく、むしろコース設計において落とし込まれている戦略性と視覚的デザインが、心理的に及ぼす影響が大きく重要なファクターともいえる。

そうしたコンセプトをもとに私なりに設計デザインを試みたコースが昨年12月に、沖縄、宜野座に於いてオープンした。このコースは用地の関係から、男子プロの競技に対応できる距離は持っていないが、各ホールにプレーヤーが何度でも挑戦したくなる様な、戦略性を持たせることに重点を置いた。

そこで、あえてPAR4のホールの中で、特に一番短い312ヤード2番ホールについて検証してみたい(図1)。

短いホールに秘めた設計者の意図と計算

距離が短く、IP250ヤード地点から、ほぼ直角に左へドッグレッグしているので、ショートカットすればプロは勿論のこと、アマチュアでもレギュラーティーからだとワンオンも可能にするホールではある。

しかし、レギュラーティーからグリーンまでは直線にして260ヤード程なので見た目にはワンオンの可能性は大きいと思いがちなのだが、ティーから12m程の打上げであり、グリーン手前は急な上り勾配のため、280ヤード位のキャリーボールでなければワンオンはしない。

従って、ワンオンを可能にするには、いわゆる300ヤードショットが必要であり、同時にグリーンサイド左と、真中のガードバンカーを避けるには15ヤード以上左右にぶれることは許されない。それだけの飛距離をもっていれば、当日のピンポジションがグリーンの右か左かを確かめ、それによってポジション4か5地点を狙って行く方が得策である。

一般的には、フェアウェークロスバンカーと右サイドバンカーを避けてポジション3地点がベストポジションであり、距離的にはバックティーから250ヤード、フロントからだと215ヤードだが、実際には打上げになるのでプラス15〜20ヤードといったところだ。順次それぞれの飛距離によって、ポジション1、2地点の選択があるが、フェアウェーウッドからアイアンに至るまで、飛距離と技量によって、そして第2打の攻略方を考えたティーショットの選択肢があるということだ。

また、グリーンを狙うティーショットに対しては、IP地点左コーナーからせり出している林帯の木越えのティーショットになるので、ボールの高さも要求しており、かなり精神的プレッシャーとなる筈だ。

この様な状況から、飛距離のみ求めず、第2打の事を考え、まず自分にとってのポジション取りに行くべきホールといえる。

2打目を考えてティショットを攻める

アプローチショットに対してはグリーン奥から張り出してきている尾根状のアンジュレーションがグリーンを左右に完全に分けており(図2)、それを越えて反対側のポジションにパッティングするには、2パットで収めることもかなり難しい。従って、2打目からのアプローチショットは確実にグリーンの左か右に打ち分ける必要があり、右にカップが切ってある場合は、グリーン中央手前のガードバンカーを避けるためにも、ティーショットは出来るだけポジション2、3の中央よりも右側を攻めて行きたい。

また左サイドにカップが切ってある時は、出来る限りポジション2、3の左サイド及びポジション5から攻めればグリーンは受けの状態になるため攻め易い。

しかし、コースの右サイドからグリーン左サイドを攻めるようになると、グリーン手前からのショートアプローチも含めておおむね前上がりのスタンスになるため、短いショットでもフック系の球が出る可能性が高く、その場合はグリーン上でボールは止まりにくい。ポジション2、3の左サイドから、グリーン左サイドを狙う場合でも、つま先上がりのスタンスになるがフック系アプローチショットにならないよう、カットボールを打たなければバーディーには結びつきにくい。

セカンドショットである程度の距離を残し、高い止る打球に自信のない人は、2打目はむしろ確実に左右どちらかのグリーン手前のフェアーウェー狙いの方がボギーで収まり易い。なんでもかんでも、グリーンに近くなるティーショットを打てば良いのではなく、次のアプローチショットをするため、自分が一番得意とする球を打つためには、どこのポジションが良いかを考えた上で攻めて行かねばならない。非常に短いホールだが、自分の力量と、球質を良く考えて攻めないと大たたきし易いホールである。

ポジション7のように、18ホール全体を通じて、アベレージゴルファーのための、寄せワンあるいは確実にボギーを取って行けるための、積極的な逃げポジション、つまり安全ルートを作ってあるので、技量に応じて無理をしなければ、スコアはまとまり易く、難易度の高さにチャレンジすれば、楽しさは味わえるが失敗すれば、当然のことながらスコアは乱れる。漠然と攻めれば良いというホールはひとつも無いので、距離は短くとも何度プレーしても飽きることなく楽しんでもらえると思う。

勿論何ホールかは、思い切り振り抜いて、距離に挑戦するホールもあるが、全体的に、自分の力量に対する正確な判断力と、自制心を要求されるコース造りを目指したつもりであるし、多少なりともそのことに近づけているとしたら、ゴルフプレーにとって大切なことは、マネージメント力と言われているので、それを培うことの出来るコースとしてお役に立てるのではないかと思う。

 

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