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GCA NewsLetter Vol.5
ソフトスパイクでなければならない理由 金田武明
メタル・スパイクシューズからの全面切り替え時期は目前


■メタル・スパイクの罪

スパイクの歴史は1914年に始まっている。全米オープンを優勝したウォルター・ヘーゲンがスパイクのついた靴を履いていたことで一気に普及してしまった。ヘーゲンに他意はなかったろうが、結果としてはグリーン管理の人たちに頭痛のタネを与えたことになる。

当時のスパイクはおそらく短いものだったと思う。1930年代、日本にあったスパイクは小豆大のもので、鋭い針のような形はしていなかった。しかし、アメリカでは、スパイクが次第に鋭く、強いものになっていったらしい。

1921年の広告によると、ボツボツしたゴム底のゴルフ靴が、グリーンを傷つけないし、便利でよいことを訴えている。
しかし、この靴は人気も出なかったようだ。

逆に、1939年、米国ゴルフ協会(USGA)は靴のメーカーに対し、鋭い針のゴルフ靴を改良することを依頼する声明を出している。グリーンの状態がよくなるにつれて、スパイクに対する批判が高まってきたからである。

1958年、USGAのファーガソン(M.Ferguson)博士が、スパイクの芝生への影響を調査し始めている。USGA方式のグリーン構造が完成に近い時代であり、確かにアメリカのグリーンは急速によくなっていた。博士は、スパイクはグリーンを傷つけるだけでなく、コンパクション(踏庄)も進め、回復をおくらせると報告している。

1982年にはグリーン管理側から、ラバーソールのゴルフ靴が雨の時にグリーンを傷めるという苦情をもちこまれ、USGAは再調査にのり出した。結果として、確かにそのようなラバーソールがあることが解ったが、ここでもメタル・スパイクが最悪であることの再発見があった。この頃のラバーソールは1920年代のものの復活だったが、便宜的という点で再認識された。

■米国のメタル・スパイク使用禁止

私の知る限りボツボツ底の靴(Studded Shoes)は、英国が先行していた。70年代後半にスコットランドのコースで一緒にプレイしたゴルファーは、例外なくスパイク・レスの靴を履いていたのである。アメリカがメタル・スパイクに敏感になったのは90年代だったが、ソフトスパイクをはじめとするシューズメーカーが誕生した。

因みに、スパイク・レスのシューズの普及は、
 1993年   50万足
  '94年  600万足
  '95年  2000万足
という数字である。

1997年半ば、メタル・スパイク禁止のアメリカのゴルフ場は2000を越した。特に、プライベートクラブ(会員制)は“メタル・スパイク禁止”を堂々と実施している。

グリーンとコースがよいクラブほど、メタル・スパイク禁止に熱心なのは当然の成り行きである。

アメリカで難しいのは、パブリックコースでのスパイク禁止である。会員制クラブはクラブの方針として打ち出せるが、パブリックコースはコンセンサスをしっかりと得なければならないから禁止できないようだ。民主主義の欠点である長期間の説得を続けているのが現状である。

■メタル・スパイクの問題点

1.ルール16条1項a.
スパイク傷を直すのは、そのホールが終わってからである。ということは、スパイクで芝生がケバ立っても、さわることも許きれない。

グリーンがよければよいほど、スパイク傷は目立つものである。わが国でスパイク傷が大きな問題にならないのは、残念ながらグリーンの状態がお粗末だからだといわざるを得ない。

2.グリーンの傷跡
因みにスパイク数10(11か12が普通)として、グリーン上で50歩ほど歩くと1グリーンに500のスパイク跡がつく。18ホールで9000。1日に200人が歩いたら180万の傷跡がつく。年間では6億4800万の傷跡となる。

3.グリーンの状態
スパイク傷のないグリーンは、芝面がスムーズで、スピードも速くなる。

スパイクによってグリーンのスピードがおそくなることも問題である。スピードを上げるために、ロールをかけ、刈り高も下げねばならない。芝生の健康には不適当である。

4.コースの維持
メタル・スパイクがモワーの刃にかかると修理のための費用(約5万円)と労働貸金、時間の浪費など、全く不要な金がかかる。

メタル・スパイクとプラスチックのティーは地雷のようなもので、全面禁止が望ましい。

5.ハウス及び周辺
経営者にとって無視できないのがハウス内のカーペット、家具の損傷である。メタル・スパイクとノン・スパイク、ソフトスパイクの揖傷の差は、カーペットに関しては10:1と試算されている。

ハウス周辺のアスファルト部分などもメタル・スパイクによる損傷があり、無視できない。

6.乗用カート
アメリカの場合は、乗用カートが100万台を越しているから、この損傷が問題になる。

興味深いのは、トレード・インに出す時、評価額が50〜100ドルも低下することとある。100台もっているコースだと1万ドルも違うことになり、その差は大きい。

7.ゴルファーの健康
実は、最も大きいのは健康に対する影響である。

シニアゴルファーの場合、腰、背中、膝や足の関節の痛みが全く違う点である。

ティーチング・プロは大抵ソフトスパイクやテニスシューズを履いていて、生徒に対してメタル・スパイクの靴を止めるように忠告している。1カ月もすると、例外なく痛みが解消したと報告を受けるといっている。

確かに、一歩一歩、頭脳にひびくメタル・スパイクの靴は健康によいわけはあるまい。

■ソフト・スパイクヘの啓蒙が必要だ

おそらく、1998年いっぱいにはメタル・スパイクの靴は姿を消すことになるだろう。

ゴルフ場の経済性、ゴルファーの健康、どれをとってもメタル・スパイクの靴の存在はあり得ない方向に進んでいる。

アメリカでは、米国ゴルフ協会をはじめとして、すべての組織、指導者がノン・スパイクの啓蒙に努力している。啓蒙と教育をくり返すことで、1年以内には全面切り替えの時代が来るだろうと予測されている。

リー・トレビノは、性急な解決法を提案している。

「メタル・スパイクの靴を履いていないゴルファーは、スパイク傷跡を直してもよい。メタル・スパイクのゴルファーは今までのようにさわってもいけないようにしたらよい。彼等がグリーンをこわしているのだから」と。

あまりにも強権発動的な名案ではあるが、近頃、パット不振のトレビノにすれば、確かに八ツ当たりしたくなるのも無理はない。

米国ゴルフ協会は「ゴルファーの良識を信じたい。これだけメタル・スパイクの実害が解ったら、必ず自覚してくれるはずだ」という見解である。私たちも、そのように信じたいが、啓蒙だけは根気よく続行すべきだと思う。

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