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GCA NewsLetter Vol.4
ゆかんだ開発規制と指針を問う 佐藤毅
自然環境は人の手によって守られるべきものだ


年々厳しさを増した開発規制

昭和40年代前期から日本の高度経済成長に合わせるようにして、かつて経験したことのないゴルフコース建設ブームが起こり次々に新設ゴルフ場が誕生した。

あまりにも過熱するゴルフ場開発に、一定の基準が必要であるとの見地からか、昭和48年に大規模開発指導要綱なるものが法律化され、森林法に基づく開発規制が行われるようになったのである。しかしゴルフ場開発をすすめる側には、あまりにも厳しい開発基準数値が取り入れられたため、本当にこれらが必要であるか否か疑いたくなるところが多かった。

開発行為は、災害防止という観点から安全を考慮してすすめられるのが一般的であるが、大規模開発要綱に定める設計基準数値の算定は、ゴルフ場開発とは無関係すぎるほどの基準の高い数値が含まれていたため、工事量の増大をまねくばかりか、工事費をつりあげる結果となり、総事業費の拡大にもつながっていったのである。そして、事業資金調達が、ゴルフ場開発にとってもっとも重要な課題となった。

したがって会員募集による資金調達も、需要とも相まって、この頃を境にして高額なものがでまわるようになり、募集方法も次第にエスカレートして行かざるをえない情況となったといえるだろう。

その上開発規制は次第に厳しさが増し、昭和52年には、環境アセスメントによる報告書の提出が義務付けられることになった。報告書作成のための調査には2〜3年の期間が必要とされることから、開発事業者は莫大な費用と多くの無駄な時間を費やすことにもなった。

このように、ゴルフ場造りは認めないといわんばかりの厳しい開発規制でありながら、平成2年6月には森林法見直しで許可基準をより厳しくし、新たな大規模開発はいっそう難しくなった。

(大規模開発設計指針)

大規模開発に対する行政指導は、乱開発防止の指針を法律化したものだが、果たしてこれらが、現在本当に成功をおさめているのかどうか疑問である。

というのも、行政官庁の指導要綱たる数値基準のとり方には曖昧さがあり、しかも各県の指導基準の隔たりは大きいからだ。そして設計指針に示される数値算出根拠は、何を参考にして設定されたのかはっきりしないまま今日に至っている、といっても過言ではない。

にもかかわらず、県によっては独自の指針を作成しているところもあり、安全基準・設計基準の見直しを追加するなど、ゴルフ場建設にとって次々と強固な姿勢で規制をかけ、がんじがらめの指導が今もっておこなわれていることに憤りさえ覚えるのである。

昭和48年度から施行された大規模開発指導要綱は、未だかつてない厳しい指導のもとで許認可制としてスタートしたわけだが、開発規制を受けて次々と建設されるゴルフ場にはコンクリートダムが建設されたり、道路工事を思わせる見苦しい工事現場に変化してしまった。ゴルフコースには不釣合いな構造物と不自然な形のゴルフコースが誕生したのは、新しい許認可制度が施行されるようになってからのことである。

森林法 (1)

ゴルフ場開発に対して、一定の基準を設ける意味から、森林法に基づく要綱が施行されたが、これらは乱開発防止を含め、開発区域内の緑化保全を勘案してのことだったように思われる。指導は各ホール間に20メートル以上の残存緑地を保全しながら、かつ総開発面積に対する残置森林比率を大きくとるという意味があった。

ゴルフ場建設は、次第に丘陵地、あるいは山岳地形を利用しての建設が進む中で、残存緑地保全に対する矛盾点が多く指摘されることにもなった。

小高い場所では風の影響で植物形態が変化し、残存緑地として残された樹木は水分を失い、土壌を流出させ、風害によって枯死するものがでたのである。

また、残置森林を残すために切土のり面が多くなることも、降雨によって災害を引き起こす要因のひとつにもつながった。

自然保護を叫ぶあまり、大規模開発を中止せよとか、伐採作業を認めないといった勝手なことを耳にするが、それが本当に自然を守ることなのかと、疑問さえ生まれる。自然保護の本質をもっと知ってほしいと思うのは、私ばかりではあるまい。

林業需要の衰退による山林破壊は、現在の深刻な問題である。自然の山(森林)であるからこそ人間が手を加える必要があり、それを守らなければならない。何事も放置することは荒廃につながる。自然も同じである。自然環境は人間が創り出すものであって、人の手によって守られるべきである。

国内には2000以上のゴルフ場がある中で、どれひとつとして災害を及ぼす危険性もないし、荒廃をまねくような環境破壊をしているゴルフ場はないはずである。ゴルフ場施設を守るために、弛まない努力が続けられていることを忘れてはならないし、多額の金額が投じられて、自然環境が創り出されているということを知る必要があるのではないだろうか。

大規模開発における厳しい開発規制のすべてが悪いとは言えないが、時代を反映することも必要であろうし、条件をも考慮した、開発に対する指導基準の見直しが必要だと思えてならない。

森林法 (2)

大規模開発指導要綱が施行されて大きな変化を見せたものは、防災施設の調整池構造が、コンクリートダムに変ったことだ。開発区域内の降雨量の算定に基づき調整容量とか、ダムの数量が法律で決められ、山岳地の厳しい地形の中では18ホールの中に10基以上の調整ダムを設置しなければならないゴルフ場もでてきた。

コンクリートダムを建設する費用が、ゴルフ場建設総工事費の半額近くを占めるということさえある。

防災上の安全をまもるためという理由で、なぜコンクリートダムになったのか定かではないが、ゴルフ場開発にとって本当にそれが必要であるのか疑問さえ生まれるところもある。実際、大きなコンクリートダムは、土砂流出防止対策も目的としていることから、崩壊の激しい地形とか、あるいは、砂防指定地域・地滑り防災地域といったごく限られた場所に設定されるべきものであると思う。

平坦地を利用して建設されるゴルフ場開発に、これがなぜ必要なのかを問いたくなるところである。

安全を第一に考えての結果とすれば、もう少し経済的なものの考えに立って、防災施設と設計の見直しをはかるべきではないだろうか。

設計基準が示す誤りは、構造物調整池、排水施設等を無用の大きさに変えて、工事費を莫大にふくらませただけでなく、土地利用にも大きな制限を加えることになり、ゴルフコース建設のための開発指針なのか、防災のための工事指針なのか、曖昧にしていることである。

いずれにしても、開発規制によってゴルフ場建設は大きな様変わりを見せることになった。

そして建設費の高騰は、バブル崩壊にともなって多くのゴルフ場開発に歯止めをかけ、中断せざるを得ない状況をつくってしまった。バブルが世の中を変えてしまったと簡単に言う向きもあるが、それだけにとどまらないいくつかの問題も投げかけているような気がする。

開発規制は安全を留意するあまり、跳ね返りとして、工事中断を余儀なくさせ、開発行為を放棄せざるを得ない状況にまで追い込んだ行政指導の在り方にも責任の一端があるような気がしてならない。

建設中断したゴルフ場は、再開される見通しがつかないまま危険な状態にさらされているものも少なくないように思えるが、これらを一体誰がどのように対処するのか、行政指導側と開発業者の間に残された問題点である。

行政指導の身勝手

多額の資産を投じて土地を買収しながら、長期間かけて開発許認可を取得したにもかかわらず、未だ工事着工出来ずにいる計画中のゴルフコースがあったり、着工はしたものの、工事を中断せざるを得ない状況に追い込まれているゴルフ場もある。

一面を見れば、現在の経済環境の悪さを物語っているのだろう。

平成5年5月までに開発許可を取得したゴルフコースは、会員募集による資金調達方法を可能にしていたが、その後、会員募集規制法の成立によって資金捻出ができなくなったことは、建設工事を進める側にとっては選択の道を閉ざされる形になってしまった。

ゴルフ場開発が長期化する原因は、開発企業側にそれなりの諸事情があるものの、許認可制度による開発行為に対する規制の数々と、新しく付け加えられる法規制の厳しさがあることはまぎれもない事実である。

開発申請人の中には、旧森林法による開発行為であるにもかかわらず、新森林法扱いにされてみたり、まごまごしている間に、会員募集規制法にかかってしまったということも珍しくない。開発許認可がおりた時には借金だけが残り、工事着工すら出来ず途方にくれている企業も少なくないように思われる。

更に、最近、各県で見られるのは、許認可取得後2年たっても工事着手が出来ないゴルフ場に対する許可取消し条例化の動きである。

この行政による勝手きわまりない規制が、平然と行なわれようとしているが、このようなことは許されることだろうか。許して良いのだろうか。

資産、資財を投じて今日まで努力し、やっとの思いで許可を取得したにもかかわらず、事業計画を中止せよと迫る身勝手な行政指導であってはならないし、法律を盾に強制施行する指導であってもならない。

諸事情により、様々なかたちで事業凍結を余儀なくされているゴルフ場も数多くあるはずだが、放置しておくわけにはいかないし、何らかの対策も必要であろう。この様な状態が続くことは、ゴルフ産業に大きなダメージを残すことは間違いないし、日本経済にとっても莫大な損失を被ることにもなるだろう。日本経済の活性化を計るうえからも、身動きのとれない規制は早急に見直されるべきだし、緩和すべきだと考える。

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