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GCA JOURNAL No.6
コースと自然 編集部
 

唱歌に歌われる筑波山は平野から一人立ち上がったようなき然たる姿で人々の目を奪う。だが一方では、いつか崩れてしまうのではないかという不安定感がありはしないか。富士山の美しい線に感嘆する。だが、あの秀麗さがいつまで保たれるのか、という不安感が共存するのではないか。

自然は風化する。山々は太陽と凰と水でいずれは崩れ平らになる。仮に山の歴史が数十万年なら、平野の歴史は数百万年だろう。平野のなだらかな曲線は山岳の鋭い稜線より歴史が古く安定している。

世界的なコース設計家トレント・ジョーンズJr.(米)は「数万年、数十万年に自然が地表をどういう形にするか、それを予測するのがコース造りにもっとも大切なんだ」という。自然を絶対であり不変であると考えないところが面白い。自然の風化力を予測することからコース造りは出発するというのだ。

現在、米国のコース設計思想は狂烈にスコットランドを志向している。一つには経済性が理由。もう一つはリンクスランドという“安定した自然”が人間に与える好ましい感覚を再評価し始めたからだ。そこは自然が造った曲線に満ちている。風化しきったような、つまり安定した姿である。

強い海風と潮の干潮がリンクスランドという地表を描き出した。水と風は曲線しか描けない。その地表をそのまま利用し、ゴルフが自然発生的に生まれた。自然と一体だった。だからコースは基本的には曲線主体の組み合わせになったといえよう。

相手が自然の創作なら、そこでミスショットしワナにはまっても「神様にたしなめられたのだから仕方ない」と、素直に自らの非を認める。一方、ありありと人工であることが分かるワナにおちたら、カリカリとして気分をこわすだろう。多くのペナル型、特に亜流のペナル型コースは、人工のワナでゴルファーの神経を逆なでする。コース造りにとって自然という素材はそれほど大切である。

あるステーキ屋の主人が「牛を育てるのは五年間、ステーキを焼くのはせいぜい15分ですぜ」といった。牛肉がよくなければどうしようもない。コース設計家も「土地ができたのは何十万年、コース造りはせいぜい一年ですぜ」。だが半面、いくらいい牛肉でもシェフの腕が悪ければ,下手なヴァイオリン弾きにストラディバリウスである。自然も大切だがコース設計家の腕前も大切である。

牛肉と自然は似ている。うまく料理すれば、牛肉も自然も素晴らしいものをつくり出すことになる。一方、下手をすれば瞬時に何の価値もないゴミになってしまう可能性があるからである。

ロバート・T・ジョーンズ・シニアは、口の悪いことでも有名だが、新コースの作品を見せに行くと「どう自然を壊したか見てやろう」と冗談めかして皮肉をとばす。

コースを造る時、一つだけ心して向かわねばならないことがあると思っている。

ゴルフコース史をひもとくと、約2万年前の氷河期が過ぎ、沖積世に入ったころにリンクスランドが出来ている。地球の生命からすると一瞬だ。私たちにちよっと地球を貸して欲しいという気持ちで、謙虚にコースを造るべきである。

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