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GCA JOURNAL No.5
費用節減の切り札  
 

電動の乗用カート(以下電動カートという)が普及しつつある。米国では80万台以上使われている。コース数約14,000だから平均一コース約57台にのぼる。理由はゴルフ費用の大幅節減である。日本では、ゴルフは歩くものという固定観念のせいか、あまり使わない。日本ほどゴルフ費節減が必要な国はないのだが。

かつて電動カートで事故が起こった。下り坂だったのか、能力をはるかに超えて突っ走ったらしい。乗用車が狭い道を150km/h以上で走る無謀に等しい。そういう事情は不問にされ「だから、あんな危険なものは絶対に使ってはならない」という声が高まった。

ひどい短絡である。ある人が5番アイアンで人を傷つけた。そこで5番を禁止した。そんな漫画のような話と同じではないか。それが正しいというなら、交通事故が激増の折、自動車がすべて追放されてもおかしくない。米国で電動カートを使わないコースには2種類ある。一つはカート道を造る余地がないほどの下級コース、他はごく一部の超高級コースだ。そういういいコースだから歩くぜいたくが許される、というのが米国の常識である。

米モントレー半島には一流コースが軒を並べる。サイプレスポイント、ペプルビーチ、スパイグラスヒル、デルモンテモントレーペニンスラなどである。それらの中で電動カートを原則として使わないのはサイプレスポイントだけだ。使えばゴルフの沽券(こけん)にかかわると思うのは、いかに時代遅れかがこの例でもわかろう。

サイプレスポイントは入場者が平均1日13人という夢のようなコースだ。ゆったり歩きながらプレーを楽しむぜいたくは、だからこそ許される。約300人の会員は所得が米国平均の100倍を超える。コース維持費は会員が割り勘で支払うのだからコース経営がどうのというケチなことはいわない。

そんな夢のコースをまねして日本のコースが電動カートを禁止するのは、カエルが牛のように大きくなろうとして腹をパンクさせる童話と同じだ。いくらグリーンフイーを上げても経営難をボヤいている日本のコースなのだから、いい加減に考え方を変えるべきだ。

プレーの時間がどんどん延び、今の日本はワンラウンド4時間半は早い方で5時間が普通である。1日ほぼ一回転、ぎゅうぎゅう詰めに200人(18ホール)入れたとしても1日200回転で、グリーンフイーを12,000円とすると、一日240万円の売り上げである。

米国の能率のいいコースでは電動カートを使うと「ラウンド2時間で回る。夏は日照が14時間あるから7回転できる計算になる。たった120人しか入れないとしても840回転、1ラウンドのグリーンフイーを半額の6,000円にしても1日504万円で、前述の倍以上の売り上げになる。

これは机上の計算だが、電動カートを使えば4回転は楽だろう。すると1日288万円、日本の現状より48万増。年間350日稼働として約1億7千万円の売り上げ増となる。グリーンフイー半額、入場者6割に抑えてもなお多額の増収になるから、経営側もゴルファーも喜ぶ。

そういう計算に対して「いや電動カートでも3時間以上はかかるよ」という答えが返ってくる。もちろん電動カートの使い方、使いやすいようなコース整備などトータルシステムの問題を解決しなければならない。だが日本ほど切実ではない米国でさえ2時間を達成しているではないか。

「ゴルフは歩くからいいんだ」の声も多い。電動カートを使うと18ホールで6ホール分しか歩けない。だから中高年層にいいともいえる。歩き足りない若者は街中の施設で運動量を確保したらいい。世界に冠たるゴルフ費高騰国の日本こそ、コースと街中との理想的補完関係を確立し、そのノウハウを世界に問うべきだと思う。
(1985年日本経済新聞 金田武明のぐり−ん・さろんより掲載)

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