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コース改造設計のオピニオン・プラザ
月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2013 Nov. 協力:一季出版(株)
第5回茨城ゴルフ倶楽部東コースの巻
 

原設計/ 上田治
改造設計/ 横山良

昭和37年(1962)開場の茨城GCが、開場50周年を機に東コースを2グリーンから1グリーンへ改造した。創業100年を超すゴルフ場造りの老舗、安達建設のコースだけに自社の設計部長、横山良氏が設計した。原設計は上田治。林間コースの戦略性を追求した東コースと池を活かした西コース、36ホールの敷地は高低差8mという松林の45万坪。2コースとも2グリーンだから、上田は72個のグリーンを同時に設計したことになる。
今回の1グリーン化設計の大きな特徴は、グリーンの平均面積を500平方メートルに統一したこと。グリーン・メンテナンスを優先的に考え、合理的かつ効率的に使うメンテナンス重視のデザインになった。
コースにとって“グリーンは顔”。東コースは時代を先取りした改造設計の先駆けになったのだろうか?

Q1. 上田治設計の2グリーン時代、平均面積は412.5平方メートル。平均500平方メートルのニュー・グリーンはそれより大きくなったわけだが、その印象は?

〈柏原喜良・協力会員〉
特に大きくなったという印象はない。第2打地点から見るとグリーン面が同じ厚みに感じるように造られていると感じた。

……グリーン面の厚みとは、上田治設計の特徴である砲台型グリーンのこと。その意味ではこんな意見も。

〈武居振一・協力会員〉
上田治設計の意図に配慮したニュー・グリーンは砲台型(プラトー・グリーン=Plateau Green)も多く、アプローチにテクニックを要求すると思った。

……反対に。

〈中嶋隆雄・協力会員〉
平均500平方メートルのグリーンは画一的な印象が強く、もう少し大きさにバリエーションを持たした方が良いのでは?と思った。

Q2. 横山設計のグリーンは3〜4箇所のピン・エリアを設定、その大きさを攻略するクラブに応じた80から150平方メートルのピン・エリアにしたという。短いクラブによる攻め方は狭く、長いクラブなら広くという考え方。この設計スタイルについてのご意見を。上田治設計のシンプルなレイアウを残しながら、合理的で効果的なメンテナンスが可能な1グリーン化改造については?

〈中嶋隆雄〉
ピン・エリアを想定した最大2%の傾斜はT造られたU印象が残った。
距離に応じたピン・エリアの設定は、スタイルとしては正論風に思われるが、画一的になりやすいのでは? 地形に適応した(風も含む)変化あるグリーンでこそ、景観と戦略性が得られるのではないか。
しかし、今後の経営的な観点から考えた場合、改造後のメンテナンスを優先させた設計も時代の先取りかも知れない。でも、個人的には自然相手のスポーツであるゴルフはその土地の地形に沿った設計を最重要視したい。その中で最大限のコスト・パフォーマンスを導き出す手法をとって欲しい。管理の経費を優先させたら、見た目に威圧的な緊張を生むホール設計や、錯覚を利用したカムフラージュ設計などの発想が制限されるのではないだろうか。

〈武居振一〉
グリーン・サイズの均一化はホールの見た目に問題ありと思うが、1番、18番のグリーン形状と起伏は印象に残る出来栄えだった。上田治オリジナルの良さを保持した改造になったと思う。

Q3. バンカーの位置について、例えば2番パー3(240ヤード)はグリーン前が開け、花道左右に2個のバンカー。正面から転がっても乗るパターン。6番(199ヤード、パー3)はグリーン手前と奥にバンカー。左右はグラス・バンカーになる。このハザード配置の考え方に賛同する?

〈中嶋隆雄〉
バンカーに関してはグリーン手前左右に設定されたホールが多かった印象。
バンカーが花道左右に置かれるが、2番のパー3ホールとしては難し過ぎると思った。出来るなら避けて欲しい設定だろう。
6番はグリーンが中央から左右に傾斜しているので、前後にバンカー、左右にグラス・バンカーとする設計は良いと思うが、もう少し距離を短くして、デッドにピンを狙う設定が欲しいと思った。

〈武居振一〉
スタート直後の2番に距離の長く、難度の高いパー3ホールが来るのは疑問。
しかし、グリーン周りの造形はグリーンの輪郭とバンカリング、周辺のスロープとよくマッチしていた。

Q4. サブ・グリーンの跡地の処理についてご意見を?

〈柏原喜良〉
少し窮屈に感じたホールもあったが、サブ・グリーンの跡地が広く、見た目に良いが、管理が大変では?と思った。

〈須田明夫・協力会員〉
普通はグリーンに近づくほどにターゲットが絞られ、威圧感を増すものだが、サブ・グリーンの跡地が広く残っているので恐怖感を抱かせるようなことはなかった。
チャンピオン・コースの風格を感じた。

〈武居振一〉
サブ・グリーンの跡地はうまく風景の中に自然と溶け込んでいる。

……2012年6月に工事を完了した東コースの1グリーン化改造は、秋に日本オープンを開催することになる。
ショート・アタック系グリーンとロング・アタック系グリーンで、ピン・エリアの広さを変える設計は斬新なアイデアであることに間違いはない。最大勾配率が2%という傾斜のグリーンも、硬くしてスピード上げるトーナメントでどのような効果をもたらすか興味は尽きない。
安達建設に入社して40年余、先輩の鈴木正一に師事し、数多くの改造設計を手掛けて来た横山良氏の設計手腕が、日本オープン開催でどう評価されるか期待したい。
また、表面には出ないことだが、グリーンの床構造をUSGA方式にして、鬼怒川系の砂構造にし、表層15・に鹿児島産の孔質性火成岩礫を15%混合したという特殊な構成。これは宮崎・フェニックスなどが利用しているTボラU石かも。透水性と保水性を持つ性質で、効果を挙げていると言われる。

(文責・西澤忠・名誉協力会員)

 

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