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コース改造設計のオピニオン・プラザ
月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2013 Oct. 協力:一季出版(株)
第4回千葉カントリークラブ梅郷コースの巻
 

原設計/ 安田幸吉&川村四郎
改造設計/ 大久保昌&山賀敏夫、川田太三

千葉CC梅郷コースは昭和35年、安田幸吉・川村四郎の設計で開場した。野田コース(藤田欣哉設計)、川間コース(富沢誠造設計)に次いで千葉CC3番目のコース。
時は移り時代の要請を受けて、平成12年からAグリーンの1グリーン化改造に取り組み、12年の歳月をかけて営業しながらの工事を敢行、来年の平成26年の日本オープン選手権開催に向けて準備は整った。1グリーン化改造の設計に携わったのは大久保昌、エンジニア山賀敏夫のコンビ(コース委員会のアドバイザーとして川田太三氏も参加)。その後、川田太三氏によるサブ・グリーンの撤去、跡地の修正を施した。営業しながらの1グリーン化改造、ビッグ・トーナメント開催に向けた総ヤーデージの延長、練習場の完備と多岐に渡る改造だった。
サブ・グリーンの撤去、改造グリーンの見直しに関与した川田太三氏のメイン・テーマは「セカンド地点から見て、いかにターゲットのグリーンがホールの中央に見えるかを考える各種の工夫だった」という。
と同時に、ガード・バンカーを見直し、フェアウェイ・バンカーも新設した。

Q1. ニュー・グリーンはホールの中央に見えたか?サブ・グリーン撤去後の跡地処理について違和感はないか?

<中嶋隆雄・協力会員>
跡地の処理は自然で、言われなければ元々が2グリーンだったとは思えないホールが多かった。

<武居振一・協力会員>
1グリーン化の改造はまずまずの出来栄えだ。サブ・グリーンの跡地はマウンドや植栽で巧みに処理されて、時を経て違和感はさらになくなると思う。

<佐藤謙太郎・副理事長>
サブ・グリーンの跡地はマウンドか植栽で補うのが常識だが、川田氏の手法には窪地を造った上でそれを実行するもの。ニュー・グリーンが引き立つし、ホールの中央に見える効果を生んでいた。

Q2. 旧2番と旧4番を入れ替えて、パー5とパー4にした。特に2番は土量確保のためフェアウェイ左側に池を掘り、グリーン左手前にバンカーを新設。池の輪郭が見え難いという批判もあるが?

<中嶋隆雄>
2番ホールに池を新設して、パー5にした変更は戦略的に面白いと思った。水のハザードとして見え難いのなら、ハザードの位置をイメージさせる工夫があっても良いのではないか。

<佐藤謙太郎>
日本人ゴルファーは見え難いウォーター・ハザードを嫌う性質があるが、スコットランドにはいくらでもあるし、誰も文句を言わない。それは二度目にラウンドするときに注意すれば済むことだから。ましてやこの池はパー5で2オンを狙う場合に効けば良い存在ではないだろうか。レギュレーション・オンを狙うには第2打を右の広いフェアウェイへボールを運ぶのだから。池に入ったか、入らなかったかでルール上の問題が起きるかも知れないが……。

Q3. 1グリーン化改造に約13年の歴史があり、大久保昌、川田太三と2人の設計家が携わった。この方式についての感想は?

<中嶋隆雄>
理想的には一定期間、コースをクローズして一気に改造するのがベストだが、クラブの方針であるから仕方ない。ただし、2人の設計家が携わるのは異例で、2人の設計家の間に、1グリーン化の改造設計に共通する理念があったか?に疑問と興味が残る。

<武居振一>
最後に携わった川田氏の1グリーン化改造設計はひとつの模範材料になるはず。1グリーンになった姿が自然だから。

<佐藤謙太郎>
改造に携わった2人の設計家の個性が出るのが常識だから、違和感は否めない。特にバンカーの造形スタイルに現れていると思った。大久保氏のガード・バンカーと川田氏の発想が違うのだから。
……川田氏の手によるフェアウェイ・バンカーの新設はサブ・グリーンを撤去し、ニュー・グリーンをホールの中央に見せる工夫の一環で、2、6、10、12、15番の5ホールにある。平坦な地形の梅郷Cにはかつてない砂面の見える造形だ。米国人デザイナーの造る大きなバンカーで、半島の出た砂面を良く見えるように立ち上げるスタイルではない。この点について川田氏は「飛球方向の砂面を少し立ち上げて、微妙に見せる形状にしたかった」という。何事も“ほどほどが好き”という彼のモットーが生きているバンカーで、彼が1グリーン化の改造設計を担当した霞ヶ関CC西Cにも散見される。「1人の人間がいろいろなコースでバンカーを考えるのだから、造形スタイルが似て来るのは避けられないと思う」と設計者は言う。

<武居振一>
新設のバンカー群は平坦な地形を立体的に見せる効果があり、ホールにメリハリが生まれ、攻略ルートをイメージしやすい。

<佐藤謙太郎>
新しいフェアウェイ・バンカーは川田氏の苦心の現れで、現代的だと思う。出来ればいずれ川田氏1人の発想ですべてのバンカリング造形を統一して貰いたいと思う。

Q4. 名物ホールであった10番ホールのフェアウェイを横切るクリークを埋め立て、436ヤードから408ヤードにヤーデージを短く変更した点について。

…… 10番ホールのクリークは左側にある練習場へも伸びていた。練習場の敷地拡幅が必要なので、湿地と小川を埋める工事を今年になって実行した。フェアウェイ右側に池と白い橋が残るが、アウト・インからスタートする現代には気分良くスタートさせる配慮かも知れない。練習場は旧来の250ヤードから320ヤードと距離も幅も拡大された。

<佐藤謙太郎>
以前から10番のクリークは埋めた方が良いと思っていた。第2打を長いクラブでグリーンを狙う設定のホールは必要だが、10番である必要はない。歩径路の関係で距離が短くなって、スタート・ホールとして良くなったと思う。
……この他にも2014年日本オープン開催に向けて総ヤーデージの延長を期してチャンピオン・ティを新設。従来の6,900から7,111ヤードになった。
また、大久保&山賀氏設計のグリーン・アンジュレーションはグリーンの奥や左右に傾斜の流れるホールがあったので、部分的な改修も行った(約10ホール)。川田氏は「少なくともホール・ロケーションを4〜6箇所取れて、ベスト・ルートからの正当なショットは受け止める傾斜であって欲しいという思いから」という。
川田氏の理想とするグリーン造形と起伏は「B.クレンショーが1983年全米プロ選手権の試合前に改修した『リビエラCC』のグリーンで、大きな起伏を抑え、どちらに曲がるのか?が分かり難いスタイル。パットの名手が1〜2cm外してくれる微妙さが良いと思う」という。 グリーンの平均面積は560平米(最大は16番の620平米、最小は11番の524平米)で、梅郷Cの林間にあって自然な大きさであろう。 コースの開場以来、この秋で54年を迎える関東屈指の名コースが時代対応を受けて、生まれ変わった。“コースは生きている”という格言には“その時代の進化に合わせて”という一文を付け加える必要があると思われる。

(文責・西澤忠・名誉協力会員)

 

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