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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2013 May. 協力:一季出版(株)
パブリックコースの改造
琵琶湖レークサイドゴルフコース
日本ゴルフコース設計者協会 監事
横山 良
 

設立から改造計画へ

昭和43年、琵琶湖東岸に開設されたコースは、湖を浚渫、埋め立てた約19万坪の工業用地を転用してゴルフコースとして造成された。従って、用地の高低差は0mの矩形で、湖面+1.5m程であろうか。運河を挟んで18Hと9Hの計27Hである。18HはP-4、P-3のみで約5,200Y、PAR-68と短く、京都、滋賀地区の初心者の多くがこのコースで初ラウンドを体験しているという。
運河の北にある9Hは3,200Y超、PAR- 36で、距離、広さ共に十分にあるレギュラーなコースである。2ラウンドでPAR-72のゴルフを堪能できる。
この9Hには照明設備が設けられており、冬期を除き夜12時まで営業しており、仕事を終えてからの2ラウンドも十分可能である。平成22年、老朽化したクラブハウスの建て替えが計画され、それに伴うクローズ期間に合わせて、コースの改造を行うこととなった。クローズ期間を勘案してとりあえず18Hの改造を行い、9Hについては次年度に先送りすることとした。

レイアウトの見直し

前述の通りP-4、P-3で構成されていた18Hに、OUT、IN共P-5を1ホールずつ組み入れることを検討した。
いうまでもなくP-5のホールはスコアメイクの鍵となるホールで、上級者にはバーディー、イーグルの、初中級者にはパーのチャンスがもたらされる。初めて行くコースのスコアカードを見て、P-5の配置に目をやるプレーヤーも少なくないと思う。
初中級者を主なターゲットとするコースであっても、P-5ホールの存在意義について再考されてみてはいかがであろうか。プレーに妙味が加わることは間違いあるまい。
幸い地形がまったくフラットであるが故、大規模な造成を必要とせず、林帯の伐採、整地、張芝でレイアウトの変更が可能である。加えて乗用カートが導入されてからは、ホール間の移動距離の制約が解かれ、少々離れた位置のNEXTTEEに対する不満は少ない。それらによって、図-1、図-2のレイアウトの変更を行った。

図-1 No.5は455Yしか取れていないが、グリーン前に池を配し、100Yほど手前の左ラフの巨樹を残したこと、その他植栽を施すなどして、S字形の攻略ルートを造り上げてP-5とした。池の配置はグリーン前左側に設けたいところであるが、右側に境界と接して市道が通っているため、ボールの飛び出しにくい配置を選択した。
新設したNo.6は120Y程の短いP-3であるが、グリーン面に複雑なうねりを設けて面白さを演出したつもりである。

図-2 二つのミドルホールをP-3、P-5に変更した。グリーン前に池を配した短いP-3と、十分距離があり攻略ルートに池の絡むP-5は難度も十分にある。新設した二つのP-5は性格も異なるホールとなり、それなりにこのコースの顔となり得るであろう。

ベントの1グリーン

1グリーン化の設計にあたって、まず、各グリーンエリアの嵩上げを図った。前述の通り、用地が平坦なため排水性に問題があったので、周囲のFWラフから十分浮き上がる形でグリーン及び周囲のハザードを設定した。ある程度の高低差を持ったハザードとグリーンの関係を構築するには、グリーン面をかなり高く設定しなければならない。
結果として、砲台型のグリーンが多くなったが、短いヤーデージをカバーして難度が上がったといえよう。グリーンの面積は全て500平米で統一して、メンテナンスの効率化を図った。各面とも80〜120平米程度の、ピンポジションとして使えるエリアを3〜4カ所設定し、勾配は2%以下に抑え、それぞれ傾斜する方向に変化を持たせつつ複合して、一つのグリーン面を形成する。ピンポジションと異なる面に乗せた者は、段を越えたりスネーキーなパッティングに挑まなければならないが、それも又ゴルフの楽しさであろう。パブリックだからと、やたら平坦でやさしいパッティングサーフェスでは、進行は早くなるものの球趣はそがれることになる。
グリーン周囲には管理作業に必要で十分なスペースを確保するよう配慮した。合理的なメンテナンスを可能にすることが良好なターフコンディションを担保することになるからである。
グリーンの構造はUSGA方式で、京都府城陽産の洗砂を使用。グリーンキーパーの強い要望により改良剤は一切混合していない。所謂ピュアサンドの床である。播種前にリン酸系肥料アデリン50g/平米を撒布したのみである。草種はA-2を使用。4月下旬播種で、7月中旬のオープン時には良好なパッティングクオリティーを提供できた。

カート道路

以下、図示とともに、設計例を説明したい。

管理道を兼ねるので2.2mの幅とした。コースが平坦なので、FW近くに取り込んでも視覚的に違和感が生まれない。なお、雨天時を除き、カートのFW乗り入れを許可しているが、2シーズンを経て、全くターフにダメージが見られない。アンジュレーションが無いため、車輪の接地圧に片寄りが生じないことに由来するのであろうか、引き続き経過を見ていきたい。

数十年後、日本の人口は8千万人台になるという。そうなった時にこの国にどれほどのゴルフコースが存在し得ているのであろうか。必然的に淘汰されていくことになろうが、生き抜くためにはそれなりの設備投資による品質の向上が求められる。今回紹介した改造工事も多大な資金を要している。資力の差こそあれ、不断の改良が求められる時代に突入しているのである。

 

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