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ゴルフコースの距離とコース改造
日本ゴルフコース設計者協会
理事 山賀 敏夫
 

ゴルフ場の現実は、改めて申し上げるまでもなく非常に厳しい状況が続いている。ゴルフマネジメント誌2012年2月号記載の都道府県別ゴルフ需要予測によると、10年を100%とした場合、沖縄、東京では35年まで需要は減退しないが、そのほかは地域差はあるもののすべての道府県で10年を下回るとの結果となっている。また13年1月号の同誌が11年度(平成23年度)の全国ゴルフ場入場者数を掲載しているが、8,500万人を割り込み1989(平成元)年以来最低の入場者を記録したという。11年3月11日の東日本大震災の影響もあるだろうが漸減傾向にあるものと見られ、このためゴルフ場を閉鎖し、用地をメガソーラーなどの自然エネルギーの発電施設に転換するケースも生まれている。
プレーフィで見ると、キャディなしではあるが昼食付で5,000円以下でプレーできるところがある一方、キャディ付きで昼食を含めると2万円を超えるところもあり、ゴルフ場は完全に二極化してきている。プレーヤーからすれば選択肢が広がり喜ばしいことではあるが、ゴルフ場にとっては厳しい現実である。そんな状況下でもコースの改造、改修に、積極的に取り組んでいるゴルフ場もある。

ゴルフコースの距離

日本ゴルフコース設計者協会のホームページに、ゴルフコースのヤードはどのように測って決めるのかなど、距離に関する問い合わせが多く寄せられている。 スコアカードの表示が同じであっても長く感じたり短く感じたりするために、距離の決め方に疑問を持つプレーヤーが多いのであろうと思われる。 ホールの距離には
・スコアカード、ヤード板に表示されている距離
・実際にプレーする上で地形、打ち上げ、打ち下ろし、標高、天候、風向き、芝の状態などを加味するプレーイングディスタンス
・コースレートを査定するにあたり各地区のゴルフ連盟査定委員(スクラッチプレーヤー)が実際にプレーして査定基準に照らして決める査定距離(非公開)がある。
ゴルフコース設計者協会発行の「GCA 1999 News letter Vol.7」では、飛距離と高低差の関係について検証している。ドライバーのヘッドスピード40m/sでショットした場合、落下地点が平坦な場所の飛距離はキャリーで約180ヤード、20mの打ち下ろしで200ヤード、20mの打ち上げで150ヤードとなっている。更に打ち上げはランが少なく、打ち下ろしはランが多くなるため、飛距離の差はもっと大きくなる。

計測の方法

計測の方法は図-1に示すように、基本的には各ホールの距離はティーインググラウンドの基準点(パーマネントマーカー)からグリーンのセンターまで光波、GPSなどを用いて測量し水平距離で表す。ホールのパーにより計測の方法が変わり、パー3はティーインググラウンドからグリーンセンターまで直接水平距離で計測する。

パー4ではまず、ティーインググラウンドから250ヤードのフェアウェイセンター(IP1)を計測、さらにIP1からグリーンセンターまでを計測し、合計の水平距離とする。パー5はIP1まではパー4と同様であるがIP1から220ヤード地点(IP2)を計測、さらにIP2からグリーンセンターまでを計測し3区間の合計水平距離とする。
男子の場合は前述したように、バックティからIP1までが250ヤード、IP1〜IP2間が220ヤードであるのに対し、女子の場合は競技に使用するティ(バックティとは限らない)を基準にIP1まで210ヤード、IP1〜IP2が190ヤードとしている。なお、IPについてはゴルフマネジメント今年2月号に、ゴルフコース設計者の嶋村唯史氏が詳しく解説されているので参照していただきたい。

パーの概念

いずれにしてもホールのパーにより計測の基準が変わるため、パーの概念を知る必要がある。しかし、ホールのパーについての距離に明確な規定はない。ただ、かつてゴルフ規則には「パーの算定に際しての参考距離表」が掲載されていたが、2000年のルール改定で削除され、現在は目安となるものは掲載されていない。
パーの算定は距離をもとに画一的に適用するべきではなく、当時の関東ゴルフ連盟発刊の競技委員のための競技運営ハンドブックは「パーの算定には参考距離だけではなく地形、難易度、特異性、ハザードの厳しさなども考慮されます。例えば、マスターズを開催するオーガスタ・ナショナルの10番ホールは485ヤード( 12年には495ヤード=筆者注)ですが、ティーインググラウンドから急激なダウンヒルのためにパー4となっています」と解説している。

コース改造と距離

日本の場合距離を偏重しすぎるのではないか。かつてゴルフコース造成の条件として7,000ヤード、パー72にこだわった時期があった。確かに現状の男子プロの試合では7,000ヤードを超えるセッティングが多いが、08年に古賀ゴルフクラブで開催された日本オープンでは、全長6,797ヤードながらアンダーパーは優勝者1人だけという結果だった。このことからもわかるように距離より難易度を重視すべきではないかと思う。7,000ヤードを超えるティーインググラウンドは、男子プロの試合か特別のクラブ競技以外は使用機会がないが、維持管理は他と同様にしなければならない。
コースの改造時に距離をどうするのかコース設計者として大きなテーマである。造成当時は問題にならなかったが、ボールやクラブの進化で飛距離が大きく延びたため、バンカーなどのハザードが上級者には通用しなくなり、弱いものいじめになっている状況を見かけるようになってきた。ティーインググラウンド、グリーンを移動して距離を伸ばすことで解消は可能だが、一方で用地の制約や打ち込みなど安全上の問題などで対応できない場合も多い。その対策の一つとして打ち上げ、打ち下ろしなどを考慮したうえでサイドバンカーの再配置、樹木(林)の位置付けなどIPエリアを見直し再造形する方法もある。
ティショットはパー3以外ドライバーという固定観念にとらわれず、プレーヤーに考えさせる戦略的なホールにすることも一案である。また一般のプレーヤーが使用するティーインググラウンドの距離を見直すことも大切だろう。単に難しくするだけでなく美しく戦略的でありたい。せっかくの改造が無駄にならないように気をつけなければならない。

 

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