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次世代のゴルフコースを考える
日本ゴルフコース設計者協会 正会員
八和田 徳文
 

過去と現在

あたりまえの話だがゴルフコースはゴルフをするところ、それに異論を唱える人はいないと考えるが、そこから先の話となると、プレーだけでなく会員のクラブライフが重要だ、上級者中心で競技を楽しもう、出来るだけビジターを入れて稼ごう、などといろんな話が出てくる。その他にも、うちは名門だからクラブのしきたりを重んじるべき、うちはカジュアルにして敷居を下げよう、などの話も出てくる。
勿論それを否定するわけでも褒め称えるわけでもないし、こうあるべきなどとは口が裂けてもいえない。あたりまえの話だが、そこに集うゴルファーたちが皆楽しくゴルフに勤しんで、また来よう、次はいつにする?などと会話が弾めばそれで良く、それ以上のことは実はないと考える。
ゴルフは楽しい生涯スポーツであり、年齢問わず健康でさえあれば大空のもと広大な大地を歩くことが出来るもの。独りで楽しみたいという人もあればパートナーとの会話もゴルフのひとつの楽しみ、そういう人もあろう。ライバルと一打を競うのも良いし、スコアに拘らずグッドショットを楽しむのも悪くない。いずれにしても皆が楽しくゴルフをするべきであり、楽しさがなければゴルフコースはただの訓練所となってしまう。
日本にゴルフコースが生まれてからやバブル全盛期までは、コースに出る前にはこのくらい練習を積んでから、というのが当たり前であったが今は事情が違う。出来るだけ門戸を開き初心者にも多く来てもらおう、なかにはペット同伴でもいいからなんてコースも出てきている。余暇の楽しみかたが多種多様になったことも関係するが、現役プレーヤーの高齢化、経済の低迷もあり、ゴルフコースの利用低下は歯止めが利かない状況だ。あらゆる手段で来場者を増やす努力はしているし、業界上げてのプレーヤー育成をしていても、一時的な現状維持の範囲にとどまる可能性が高い。

現状分析と今後

プロトーナメントや、諸団体主催競技の対象となるゴルフコースは限られている。そこは一般的に憧れの存在になりやすく、オペレーションを上手にすれば、比較的高単価での集客も可能となっている。一部に例外はあるだろうが、大半の対象外コースは値下げ競争を強いられており、限界を超え転売の繰返しや二次破綻のコースも出始めてきた。
ゴルフコースという大規模な施設を何らかの事情で安価で手に入れたとしても、施設劣化に伴う大規模修繕が必要なのは明白。したがって長期的な施設の維持管理費を考慮した集客単価でなければゴルフコースは経営できず、コース数が減少してもゴルフが魅力的にならない限り値上げは困難だと考える。他のゴルフコースはライバルではなく、業界のパートナーである。
結局のところ、これからのゴルフコースに求められる本質は、あらゆるプレーヤーが楽しくプレーできるコースになることである(もちろんホスピタリティーあふれる接客サービスも大切である)。

楽しいゴルフのヒント

道具の進化や新しいハンディキャップシステムの導入など、プレーヤーが楽しくプレーするための仕組みは進化しつつあるが、基本的にはグッドショットを繰り返し、希望より少ないストローク数でプレーしたいのは昔から変わっていない。自分なりのアンクルパーとの遊びだと教育しても、急に変わるものではないだろう。ただし安易な考えでハザードを撤去すれば良いというものではなく、かえって楽しさを奪う危険がある。難しさがあってチャレンジする気持ちがわくのであり、ハザードも何もなくのっぺらぼうのコースで球を打つのは案外つまらないものである。ここで三つの提案をしたい。
一つめはティーをたくさん作ること。日本だけではないのかもしれないが難しいコースレートを欲しがる傾向があり、結局のところホールレングスが伸びる方向にある。ただしこれは前項でも話したようにトーナメント会場でもない限り不必要な改造だ。実際にそのティーの稼働率を考えて欲しい。レディースやジュニア用の十分な面積のティーを作ることが優先課題である。ホールレングスだけでなくハザードの位置、グリーンの向きなどを考慮して柔軟な発想で場所決めをしたい。
二つめは寛容なプレールートの確保。良いホールの条件ともされている複数の攻略ルートが確保されているコースは少なく、そのうちの1ルートが寛容である場合は極稀である。誰かの設計思想にもあるようだがパターだけでもプレーできる、そんなルートを確保したら良いだろう。具体的な対処方法を説明するほどの紙面もないので別の機会に譲るとするが、フェアウェイは出来るだけ広く、ラフは出来るだけ短くしたら良い。あくまでも上級者だけのコースでなく、初心者もプレーすること、飛距離がない方も楽しくプレーできること、そのことの大切さを疎かにしてはいけない。
最後は視覚バランスを大切にすること。狭い敷地だから、特徴がないコースだから、などと諦めてはいけない。狭いには狭いなりの、平凡なら平凡なりのしっくりとくる、美しいと感じる視覚バランスは必ず存在すると考える。芝の管理範囲変更や刈高変更でも随分印象は変わるものだ。いったんゴルフプレーとは別の視点に立ち、そこを何度も散歩すると案外見つかったりする。ヒントは清潔感と粗雑感。

ゴルフコースの寿命

そもそもゴルフコースに寿命はあるのか? そんな声が聞こえてきそうだ。私はないと断言する。多少の表面劣化こそあろうものの基本的にはその経年変化も受け入れながら適正に維持管理していけば永遠だと考える。あたり前だとも言われそうだが果たして適正に維持管理しているコースが何コースあるのか? コスト削減による品質劣化は一時的な問題に収まらず、大規模修繕が必要なほどコースを傷めているゴルフ場も存在している。
結局のところゴルフコースは費用なりの寿命になるのであり、美しく生きるのもそうでないのも費用なりである。
では、維持管理費用が不足するコースはどうすれば良いのか?答えは一つ。維持管理費用の軽減できる改修工事を行うこと。これはデザインだけの問題ではない。管理費の大半を費やしている芝生管理に大きな影響を及ぼす床土環境改善、グリーンの床土改良や草種転換が重要と考える。加えて樹木整理、そびえたつ大木は歴史を感じさせる神秘的なものでもあるが、芝生の成長を妨げる一番の要因でもある。本来の目的を超えたものは思い切って間伐することも大切だ。
今までのゴルフコースのセオリーがこうだったから、といった考え方は一旦やめにして、これから何十年もゴルフコースを経営していくのであれば、ダイナミックで柔軟な発想の転換が必要な時期だと考える。

 

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