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21世紀ゴルフへの提言
月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2012 Mar. 協力:一季出版(株)
ゴルフの復活、発展のために
日本ゴルフコース設計者協会
名誉理事 大西 久光
 

1. ゴルフ界不況の原因は?

将来の日本のゴルフを考える時、なぜこのような不況を招いたのか、その原因がゴルフ場とプレー人口の需給関係の悪化にあったことを明確にしておきたい。表Aを見ていただくと、急激なゴルフ場の増設によって、需給関係が悪化したことが良くわかる。
1957年日本で開催されたカナダカップで中村寅吉プロが個人、団体優勝したことが起爆剤になり、ゴルフ人口の拡大が始まった。
1973年オイルショックの起こった年だが、1コース当たりの入場者数が過去最高の4万3,537名を記録し、同時に会員権が値上がりした。

・最初の需給関係悪化を招く原因はここで起こった。

ゴルフ場の開発ブームが起こり、1973年からの5年間に653コースが開場した。それまでの669コースから約2倍の急激な増加になったため、需給関係が悪化し、4年後の1977年には1コース当たり、3万3,906人と大きく後退した。然し、当時はまだインフレ経済下にあり、同時に樋口久子の1977年全米女子プロ優勝の快挙、1980年全米オープンでニクラウスと戦った青木功が2位となり、尾崎将司、中嶋常幸の活躍や1987年岡本綾子の米国女子ツアーの賞金女王などトッププロの活躍が続き、ゴルフ人口は拡大していった。
1978年からは開発ブームも沈静化し、7年間に174コースの開発にとどまったため、需給関係が回復した。

・二度目の需給関係悪化が決定的な不況を招く原因になった。

1990年3月を頂点としたバブルが崩壊し、需要の減少が始まったにもかかわらず、バブル以降738コースが開場したことで、需給関係が崩れたことは明白である。その後、2003年の宮里藍、2007年の石川遼のデビューによって明るさが戻り、2004年を底にして少しずつ回復してきたゴルフ業界も、リーマンショックによる経済の悪化によって2010年、震災の影響によって2011年と悪化が続いている。
こうして、振り返ってみると、ゴルフ場開発には土地の取得、開発許可の取得など長期間を要するため、適切な開発のコントロールが難しかったことが原因になっている。その上、開発許可が都道府県別になっていたことがより難しい問題を引き起こした。そのためバブル崩壊後もゴルフ場がほとんど開発されなかった大阪府、東京都、神奈川県などの需給関係は今も悪くない。一方、バブル後開場数の多かった北海道、東北、北陸、山陰では降雪の影響もあり、ゴルファーとゴルフ場の需給関係が悪く、不況感が今も強い。

2. 不況脱出への道

まず、需給関係の改善が最大のテーマになる。2002年の2,460コースをピークに2010年には2,432まで28コースの減少になっているが、この傾向はさらに続くだろう。集客のための客単価の値下げは損益分岐点を割り込むまでに進行し、これ以上のコスト削減が不可能なゴルフ場も増えている。同時に平均100万平米の広大な土地をゴルフ以外にどのように利用するかが大きな課題になる。震災によって、住居、太陽光発電、風力発電など有効な土地の利用方法が研究されていくだろう。その結果、現在のコースは減少傾向に向かう。特に、都道府県の中で需給関係の悪い地区では熾烈な価格競争が続き、営業を停止するコースも出てくるだろう。
一方、ゴルフ人口の増加はあまり期待できない。ゴルフ人口が期待できなくても一人当たりのプレー回数が年間平均1回でも増える状況になれば、大きな期待ができる。私の試算では年間平均プレー回数が9.3回から10.3回に年間1回増加すれば、需給関係は大幅に改善される。
一人当たりのプレー回数が増えるためには「もっと楽しいゴルフ」が必要になる。ゴルフ界はゴルファーに「もっと楽しいゴルフ」を提供する努力をしてきただろうか。プレーフィーが安くなったことはゴルファーにとってありがたいことだが、もう1回リピートしたくなるゴルフが提供されているだろうか。中でも大きな問題はコスト削減によってコースコンディションが悪化し、セルフのコースではバンカーの足跡が多いなどのゴルフへの興味を失わせる問題もおきている。
コストの安いメンテナンスが必要になる。そのためには欧米のようにグリーンの重点的なメンテナンスが重要で、ラフの雑草を取るようなメンテナンスは不要になる。

3. 不況脱出への不安点

ゴルフ利用税の一部廃止は利用者増大に大きな効果があった。特に70歳以上のゴルフファーの利用度が増加したことは、シニアの健康のためにも大きな貢献をしたといえる。
一方、利用税全廃の運動については消費税がアップする時と言われている。それでは効果がないだろう。1997年にプレー人口が1億人に回復したが、消費税の3%から5%への増額によって、本格的なデフレ経済に突入し、ゴルフ業界も不況へと向かったことがあるからだ。
ゴルフは経済と密接な関係にある。一例を挙げると、経済の景気指数ともいえる全企業の交際費が最も多額だった1992年の9.5兆円と比較して、現在は43%まで減少している。これと比例して、ゴルフ場の総売上高も1992年の50%程度まで減少していることを見れば、経済の影響が大きいことがわかる。最近のゴルファーが天気要因によってプレーの回数が減少する傾向もゴルフコースにとって困ったことだ。
キャディーレスでのセルフプレーはゴルフ本来のあり方だが、その前提として正しいマナーが守られることが必要だ。安くプレーできるだけでなく「より楽しいゴルフ」のためには本質的なゴルフマナーが守られて、みんなが楽しめるゴルフコースが必要だ。

4. 正しいゴルフの認識こそ重要び

ゴルフはスコットランドで始まり、米国で成長し、日本で堕落したという人がいる。急激なゴルフブームによって大衆化された日本のゴルフは、本来のゴルフとは違った認識のもとに拡大されたといえる。ゴルフには優れた特性がある。美しい自然の中で自分と向き合うスポーツであること。審判無しでプレーし自らルールを守るスポーツであること。お互いが楽しくプレーできるように他人への配慮が必要なこと。

5. ゴルフ界は必ず成長する

2016年にはオリンピックにゴルフが参加する。いままでゴルフが盛んでなかったヨーロッパ、中南米、アジアでもゴルフは広がっているが、オリンピックを契機にさらに成長するだろう。日本ではこれから国際交流の手段としても成長していく。正しいゴルフは素晴らしい友好の場になるからだ。
全てのミスが自己責任であることからも人間性を高めるスポーツと言って良い。日本のゴルフが正しい方向に向かうためには日本流のローカルルールの見直しなど本格的なゴルフの楽しさを味わうための改善が必要だ。特にゴルフマナーの徹底が不可欠だろう。
社会にはゴルフをしない人がゴルファーより多い。一般社会から正しくゴルフが理解されるためには正しいゴルフになることが不可欠だ。社会からゴルフが評価されるようになれば、ゴルフは必ず発展すると確信している。

 

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