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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2011 Dec. 協力:一季出版(株)
受難の20世紀から反論の21世紀へ
日本ゴルフコース設計者協会 正会員
村上 真
 

謂われなき迫害の歴史

20世紀の日本のゴルフを一言で云えば、「迫害の中での成長」と言えよう。 私たちは21世紀のゴルフに何を提言していくべきなのか。それは20世紀のゴルフがどう歩んできたか、その歴史を検証することによって始まる。
20世紀初頭、神戸で日本のゴルフは幕を開けたが、昭和に入ってまもなく新設された川奈ゴルフリンクスで、静岡県のゴルフ課税問題が起きた。その後第二次世界大戦中に施行された「ゼイタク税」が、戦後も「娯楽施設利用税」(現ゴルフ場利用税)として引き継がれ、県税として徴収されて現在に至っている。ゴルフは「贅沢な遊び」として国から規定され、課税されたのである。ゴルフ界はこれに反対の声を上げたが、今もってその声は無視されている。わずかにジュニアとグランドシニアのゴルファーが、免税の措置を受けたに過ぎない。
しかし、ゴルフに対する最も大きな迫害は戦争であった。太平洋戦争中はもとより敗戦後は対日講和条約締結までの約6年間、日本のゴルフは中断せざるを得なかった。その間ゴルフ場は日本軍、敗戦後は進駐軍によって接収され、軍事目的や軍隊のレジャー施設として利用されたので、日本人はゴルフ場への立ち入りができなかったのである。1951年、対日講和条約締結を機に接収されていたゴルフ場が日本に返還されて、ようやく日本のゴルフは再開した。ただしばらくは、戦後の貧しさからゴルフを楽しむ環境にはなかった。以降次第に日本経済の高度成長が始まり、それと歩調を合わせて日本のゴルフも高度成長を果たしたのである。
その後バブル期になって「ゴルフ場土地の宅地並み課税」という、時代に逆行したような課税が始まった。自治省次官通達で各自治体がゴルフ場土地について固定資産税評価額の見直しをして、その評価額は従来の森林地、雑種地を数十倍の宅地並みに評価して課税するという悪税である。間接税としての消費税とともに「ゴルフを大衆化料金で」というゴルフ界の願いに、真っ向から反対する課税と云わざるを得ない。
またゴルフ場の新設造成についても農地法、森林法、都市計画法、土地利用規制など各法によって厳しい制限をされた。世界に例を見ない奇妙な規制によって、ゴルフ場造成に多額の無駄な資金を必要とするようになった。国は第一次産業保護のためにこのような規制を強めたのだろうが、ゴルフ産業は不急不要な産業であると位置づけられた感はいなめない。

濡れ衣の農薬問題批判

昭和の終わり、1986年に突然のように事件となったのが、奈良県山添村の新設ゴルフ場流末水質疑惑である。NHKの報道に端を発した、マスコミ全社のゴルフ場農薬問題についての集中攻撃であった。山添村のゴルフ場流末に赤い水が流れている。これは農薬による水質汚染であるとの大々的な報道により、従来の「農薬悪者説」は「ゴルフ場悪者説」にすり替えられてしまった。平成2年、環境省から局長通達として「ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の防止に係わる暫定指導指針」が各自治体に公示されその調査が依頼された。以来20年間、毎年ゴルフ場は県の指導の下に自主的、半強制的に流末の水質検査なるものを実施している。
この調査依頼に対してゴルフ場側からの表立っての強い反対意思表明はなく、わずかにゴルフ専門誌に17年間、200回にわたって連載された宇都宮大学名誉教授、農薬専攻の竹松哲夫先生の論文だけが、延々とその非を専門家として主張したのみであった。数年前竹松先生も死去され、現在「ゴルフ場農薬問題」の総括はどうなったか。しかし関係官庁の環境省、農水省、厚労省などはいずれも、未だにこの総括を行っていない。
「表1」は環境省がホームページに公表した平成6年以降の「ゴルフ場で使用される農薬に係わる年度別水質調査結果について」の内訳であり、「表2」は平成21年度に水質調査を行ったゴルフ場の都道府県別の数字である。平成6年度から21年度までの表1の結果をどう見るか。誰が見ても「農薬は正しく使えば流末で水質汚濁はない」と思うだろう。さすがにゴルフ場側も長い間の結果を見て、水質検査に参加する数が年次的に減っている。つまりこんな検査は続ける意味がないと考えられているわけだ。ゴルフ場のグリーンキーパーは「農薬等取扱責任者」として登録され、「農薬安全使用研修会」などへの出席を義務づけられて「農薬等の使用実績の報告書」を提出しなければならない。
農薬対策としては官民ともに万全の備えをしているのである。恐らく水質調査に問題があれば、農薬取扱いについての誤りを正すことで解決する筈である。この16年間に検査された総検体数は1,137,102件であり、そのうち指針値を超過した13検体はパーセンテージで云えば0.001%と云う数字になる。これは限りなくゼロに近い数字だ。13件のゴルフ場で何が原因で超過したかは環境省のデータからはうかがえない。
問題の先送りは日本人の悪い癖であるが、このような調査を20年間全く総括もせずに先送りを続け責任をとろうとしない官庁と、誤った報道を続けて謝らないマスコミにもっとゴルフ界は怒りの声をあげるべきだ。ゴルフが国民的スポーツゲームになって久しい。サッカー、野球に次ぐ1,000万人プレーヤーを持つスポーツゲームに成長したゴルフは、20世紀に受けた官からの規制、マスコミからの非難に対して、21世紀には黙っていないで1,000万人の組織的な抵抗を起こさなければならない。
デモンストレーション、議会対策のためのロビー活動、更には諸税の徴収代理業務など国、県からの代理業務の返上要求など、具体的な政治活動を盛り上げなければ現状打破は難しい。結論として21世紀日本のゴルフをワールドスタンダードなものにするために「抵抗の中での成熟」という厳しい道を進まざるを得ないだろう。

 

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