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茨城GC東コースの1グリーン化改造工事
日本ゴルフコース設計者協会 正会員
横山 良
 

50周年記念の改造計画

茨城ゴルフ倶楽部は、昭和37年に東西36ホールのゴルフコースとして開場し、まもなく50周年を迎えようとしている。県の西端、利根川に近接する45万坪の丘陵地に展開する、所謂「フラットな林間コース」で、用地内の高低差は8m程である。故上田治先生の設計によるもので、1万4,200ヤードパー144、東西両コースとも、ベントの2グリーンタイプである。設立時はサブグリーンに高麗芝が使用されていた。距離、コース幅、コース間林帯とも十分なスケールを有し、これまで数多くのトーナメントが、東西両コースで開催されてきた。この度、50周年を前にその記念事業として、東コースの1グリーン化改造が企画され、私がその設計、施工管理を任されることとなった。

改造設計の六つのテーマ

設計にあたって幾つかのテーマを設定した。

1.オリジナルの上田先生の手法から逸脱しないこと。抑制された静かな佇まいと、無駄を排したシンプルなレイアウトを心懸ること。
2.2グリーンであった残滓を残さないこと。
3.合理的で効率的なメンテナンスを可能にするグリーン面、及びグリーンエリアであること。
4.前三項を踏まえた上で、十分な戦略性を備えたグリーンであること。
5.各種トーナメントの開催に備え、ギャラリースペースを十分に確保すること。
6.トータルヤーデージの見直し。

全グリーンを500平米に統一

本来、グリーンの面積は、戦略的には、コースディスタンスに比して異なるものである。長いホールは大きめに、短いホールは小さめになる。しかしながら短いホールはダイレクトにグリーンを捕らえる確率が高い為、面のダメージは大きく、長いホールではその逆になる。それ等を収斂して、全グリーン500平米で統一した。
近年管理技術は著しく向上し、猛暑に耐えるベントグラスを十分維持するまでになっており、それほどの大きさを必要としなくなっている。面積の統一は、管理の均等性に資するもので、且つ資材の効率性を考慮すれば500平米の意味は大きい(農業用資材の多くは、10a当たりでパッケージされている)。
グリーン面は100〜12平米程度の3〜4カ所のピンポジションエリアを、複合させたものとした。各々勾配、傾斜する方向を異にし、多様なショットバリューを求めるものとし、それぞれの面が破綻なく結合して一つのグリーン面を形成する。近年パッティングクオリティーは向上し、通常営業時でも10フィートを超え、競技時には、13フィート超えの速さも珍しくはなくなっている。それ等に対応出来る様、各面の勾配は、2%以下とした。
グリーン周囲には、管理作業に必要なスペースを確保し、作業効率向上に配慮した。グリーンの構造はUSGA方式で床砂は鬼怒川水系で採掘、二度洗浄したもの、表層15cmに鹿児島産の多孔質性火成岩礫を15%混合施用した。有機系の改良剤は使用してない。

ショートアタックドグリーンとロングアタックドグリーンの差

以下、図示とともに、設計例を説明したい。

図1

図1 528Y P5
長距離打者には2オンホールであるが、一般には3オンホールであって、所謂ショートアタックドグリーンである。したがって4カ所のピンポジエリアは、80平米強と小さめに設定してある。それぞれの面が異なった方向に傾斜しているのが、お判りいただけると思う。ちなみに図面上の等高線は10cm単位である。アプローチは、やや砲台型でランニングオンは難しい。

図2

図2 470Y P4
ロングアタックドグリーンである。三面で構成し、各々150平米前後の広さで、ロングショットのある程度の誤差を許容している。左中央に段を設け、前後のピンポジションを分けている。右側のピンポジエリアは、傾斜する方向を大きくひねっている。長いホールなので、ランニングオンの可能な、流し込みのアプローチとした。

総距離を200ヤード延長パー3では距離の分散図る

総距離の見直しにあたっては、ロングホールの延長を主にした。それぞれホールアウト後の動線がスムーズに流れる範囲で、フルバックティを新設した。徒に距離を求めてターンバックした位置に設けるのは良策とは言難い。それ等に依って約200ヤードを得て、ほぼ目標としていた7,341ヤードを実現することが出来た。さらにショートホールでは距離の分散を計った。180〜240ヤードまで、ほぼ20ヤード刻みで配列することが出来た。20ヤードほど短くした13番は、最も腐心したホールである。このショートホールは小さな谷を越える。谷の上には風があるはずで、短いショット(高い球)は、よりその影響を受けるであろう。プレーヤの評価を聴いてみたいところである。

半世紀ぶりの大改造ということで「向後半世紀、通用するものを!」と心に期して任にあたったが、50年後の、嗤われながらの評論を聞くことは、幸いなことに私には無い。

 

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