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もっと楽しいコースセッティング
日本ゴルフコース設計者協会
名誉理事 大西 久光
 

最近のコースセッティングにはプロトーナメントを見習ったものが多い。しかし、プロのゴルフとアマのゴルフには大きな違いがあるから、アマにはアマが楽しめるセッティングが必要だ。プロが点から点のゴルフだとすれば、アベレージゴルファーは線のゴルフと表現しても良い。あるいは高い弾道で落ちたところに止まるプロと、ライナー性の弾道でランのある球筋のアマとの違いと言い換えても良い。最近増加しつつあるシニアやレディースゴルファーは、転がらない弾道では距離を稼げない。

・フェアウェイ
全米オープンでもフェアウェイのランディングポイントの幅は25〜30Yが一つの基準になっている。勿論、ホールによってはさらに狭く、ラフを深くして、アイアンなどでフェアウェイをキープさせようと意図したホールもあるが、過去のマスターズは、ラフのない広いフェアウェイを特徴にしたセッティングだった。
約600年前にスコットランドでゴルフが始まった時の原則を思い浮かべてみよう。草が短く刈り取られたフェアウェイに球を転がし、グリーンへとつないでいった。つまり、パットの延長のようなゴルフであり、転がるボールの最大の障害物が穴になっているバンカーだった。現在も最も重要な部分は転がすパットで終結する。
クラブやボールの進化によって、最近のトッププロは300Yを超えるドライブや優れたコントロール力を持っているから、狭いフェアウェイや深いラフを用意したくなるのも理解できる。しかし、アマにはフェアウェイにある程度の幅の許容が必要だ。
ラフに飛んだボールは転がらないが、フェアウェイに球を打てば、転がるから距離を稼げる。また、グリーンの幅が通常25Y以上はあるから、フェアウェイが25Yよりも狭い場合は遠く飛ばすティショットよりも第2打の方が曲がっても良いということになる。ゴルフは原則としてだんだん狭いポイントを狙い、最後に直径11センチのホールを狙う。
ゴルフの楽しさはそれぞれの技量にあったティーインググラウンドを選び、ランしやすいルートを選び、グリーンへも花道を転がすことが正攻法になる。点を攻めることができる上級者にも線で攻めるルートは用意すべきだと思う。そうすることで多くのゴルファーがコースを楽しむことができる。狭すぎるフェアウェイ、深いラフは一般コースに不要のものと断言できる。

・ティーインググラウンド
長いコースがチャンピオンコースだとの評価があるが、プロトーナメントならともかくとして、一般アマには18ホールで6,000Yから6,100Y程度のコースが楽しめる。それでは物足りないゴルファーにはバックティーが用意されているから、レギュラーティーとしては6,050Y前後にセッティングすべきではないか。
最近ではシニアゴルファーやレディースも増加してきたので、グランドシニア用のティーやシニアレディース用のティーなどを増設する必要性も出てきた。それは5、200Yのレディース用や5,600Yのグランドシニアティーである。みんなが楽しくプレーできるようにするためには9ホールを2時間程度でスムーズにプレーすることが大切だが、そのためにも技量にあったティーの選び方が重要になる。

・バンカー
転がすゴルフから高い弾道で上から落とすゴルフへの変化によって、バンカーと言う障害物の存在価値が変化してきた。
さらに上級者には不要の場所にあるバンカーはまさに弱い者いじめの障害物でしかない。飛距離が伸びてきたことでバンカーの配置が難しくなってきたが、私が設計する場合には出来るだけ上級者が気になる位置にバンカーを置くようにしてきた。
スコットランドのポットバンカーを見ると、入りやすく出にくい形状になっている。その点日本では入りにくく、出しやすいバンカーが多いことが気になる。バンカー周辺のラフなどもバンカーに入りにくいセッティングの一つであろう。バンカーを作る以上は障害物としての機能を持つべきだ。バンカーとフェアウェイの境界線が明確にセットされていないケースも良く見受ける。バンカーとスルーザグリーンではルールも違ってくるから、明確な仕切りがほしい。

・グリーン
1グリーンか2グリーンかについてはすでに何度か触れてきたので、ここでは触れないが、2グリーンの弊害についてあまり議論されていない2点を挙げておきたい。その一つはサブグリーン用の障害物がメーングリーンをプレーする時の余計な障害物になる点だ。例えば、右のメーングリーンを攻める時に左のサブグリーン左にあるバンカーは、アベレージゴルファーにとってどうにもならない厄介な障害物になる。もう一点は2グリーンでは36個のグリーン管理をしなくてはならず、メンテナンスフィーが割高になる点である。
ゴルフコースの設計上、一番重要なのはグリーンの形や傾斜である。ホールの位置に変化ができると、そのホールの攻め方に変化が出る。特に、年々新しい芝が開発され、芝刈りなどのメンテナンス技術が進歩したので、グリーンスピードが速くなった。そのため従来の傾斜ではホールの位置が限られてくるので、より傾斜の少ない形状が求められている。極端にいえば、グリーンのどこにでもホールを切れるようなグリーン傾斜と言っても良い。
会員制のクラブでは多くの会員がホール位置を決める事も競技を面白くするだけでなく、攻め方の研究をする機会になる。グリーンのセッティングでは周辺の芝の刈り方によって楽しさも変わってくる。花道をラフで狭くしたセッティングが多くなったが、もともと花道と呼ばれるエプロンはボールの転がるラインだから、ラフによって転ばなくすることは特別な場合のセットになる。プロのトーナメントでは池際の芝を短くしてグリーンをこぼれたボールが水に入りやすくするケースもあるが、アマ用のセットでは芝で止まる程度にした方が良いだろう。
ゴルフはそれぞれの技量にあった難易度のコースでプレーすることが楽しいゴルフの原点になる。そのためにはボギープレーをするゴルファーを対象にしたコースセッティングに徹することが重要であろう。プロの競技用のセッティングはあくまでプロの技術を引き出すための特殊なもので、アマが普通のプレーをするためのものではない。深いラフでボールを探すのもアマをイライラさせる。プレー時間を長くすることにもつながるから、せめてボールを見つけやすい程度のラフにすべきだろう。

・世界のゴルフはあまりにもツアープロの影響を受けすぎていないだろうか。全米ゴルフ協会やR&Aなどゴルフ用具の規定、ルールの改正などゴルフの基本になる規則を決めるにあたり、プロの飛距離などの影響を受けすぎている。10年以上前からニクラウスの主催するメモリアルトーナメントのキャプテン会議で、「プロだけの特別ルールが必要ではないか?」と話したが、世界の重鎮たちは「ゴルフは世界の誰もが一つの同じルールの下でプレーすべきだ」と主張して譲らなかった。0.01%にも満たない上級者たちのために、99.99%の一般アマに対する用具規定まで支配されることは、世界でのゴルフの発展を阻害する。
もっと飛ばしたいシニアやレディースのためにはもっと優しく、もっと飛ばせる用具があれば、もっとゴルフが楽しくなるはずだ。
スポーツの世界ではトッププレーヤーがリーダーであることに違いないが、観戦するだけでなく自らプレーを楽しむゴルファーが多いことを尊重すべきである。

 

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