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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2010 Jan. 協力:一季出版(株)
ゴルフコースの新しい役割と設計者協会の使命
日本ゴルフコース設計者協会
理事長 佐藤 毅
 

ゴルフの活性を求める

ここ数年のゴルフ場利用者数は、ピーク時に比べ大きな落ち込みが見られるようになった。
好景気に沸いた1980年代後半まで、我が国のゴルフ産業は著しい成長を遂げてきたが、その後の景気後退、金融危機の煽りを受け、ビジネスとしてのゴルフはより厳しい状況に置かれるようになった。バブル最盛といわれた1980年代から90年代前半までのピーク時には、全国の建設中ゴルフ場は毎年200コース以上で推移するなど、ゴルフ史100年の間で我が国には2400のコースが誕生した。バブル崩壊から四半世紀近くが過ぎた今になって、過剰とされるゴルフ場の存在が浮き彫りになるなど、ゴルフ場経営の厳しさを再認識せざるを得ない時代に差し掛かった。今まさに、生き残りをかけた経営戦略の建て直しを迫られる時代となり、ゴルファーがまだプレーに来ているから大丈夫との考えはもはや成り立たず、顧客の奪い合いが日常化する中で、ゴルフ場ビジネスが更に切迫した状況に追いやられることは確かだと言えよう。その結果として、経営におけるあらゆる部門の収益を圧迫することになり、それはハイレベルの名門倶楽部であれ、パブリックコースであっても大差はない。ゴルフ人口の減少やゴルフ場の利用者減は、ゴルフ産業の継続的な発展を阻害する大きな要因となることは明らかだが、結果としてコースコンディションの悪化を招いたり、過当競争で互いの足を引っ張り合い自らの首を絞めることだけはして欲しくないと思う。とりわけ、ゴルフ場の健全化、更なる活性を図るための対策などが今後の課題となるが、健全経営を実現するための新たな取り組みに挑戦することも忘れてはならない。

ゴルフ場が果たす役割と取り組みについて

ゴルフ場が盛んに建設された背景には、拡大する需要に供給側が新たなゴルフ場計画で対応したという面が大きかったが、同時に、地域振興と活性化のためにゴルフ場を誘致するという、地元側の期待も大きかったと言える。
地場産業としてのゴルフ場誘致は、地域における雇用を創出し、地方財源を潤す租税効果など、経済効果の一翼を担ってきたことも忘れてはならない。地域活性、経済効果に限らず、環境保護の視点に立てば、ゴルフ場施設の広大な緑地空間は憩いの場として、また、環境と緑化保護を考える上では、永久保護されるべき緑の空間であることは間違いない。
こうした社会貢献の問題とは対照的に、今、余剰ゴルフ場問題が表面化してきている現実がある。時代の変遷がゴルフ界にも大きな影響を与えている一例だが、景気低迷によるゴルフ場経営の悪化がその理由だ。経営の悪化は施設改善の投資までも抑制しかねず、少なくともゴルフ場の品質を維持し、ゴルファーを満足させるための最低限の施設への投資は決して忘れてはならない。
ゴルフ場は資金を投下することで、その環境を保全することができる。だから資金が投下されない放置されたゴルフ場は、環境破壊に繋がる危険性を持ち合わせている。地域に恩恵を与えているからこそゴルフ場は未来にわたり守られるべき施設となり、自然環境保護の観点からもゴルフ場は維持されるべきである。その点、放置されたゴルフ場は社会的にも憂慮すべき施設となるのだ。この先、余剰ゴルフ場問題に対する危惧は確かにあるが、地域経済の発展を考えるうえからもゴルフ場には期待が寄せられており、ゴルフの活性化によって余剰ゴルフ場の発生を最小限に抑えていく必要がある。

コース改造の責任

多くのゴルフ場が建設された1980年代とは異なり、四半世紀を過ぎてゴルフ場経営に大きな変化が現れたように思える。それは世界的な傾向とも言えるが、時代のニーズに応えるための模索が始まったといっていいだろう。
新設コースがほとんど姿を消し、既設のゴルフ場は年とともに老朽化が進む中で、ゴルフ場の価値を高めるためのコース改善が今後の課題として重視されることになる。ゴルフコースは生き物として進化していることを考えれば、コースの改造・改修工事への着手が遅くなればなるほど施設の劣化は急速に進行し、改良に十分な資金が投じられなければコースの魅力は瞬く間に失せてしまう。そうなると集客にも影響が現れ収益性の悪化がさらなるプレーヤーへのサービス低下を招き、大きなマイナス要因が増幅され、まさしく負のスパイラルに陥ることは明らかである。コースコンディションの維持、コースの質を高める改造工事への投資は欠かせないものであるが、その場合費用を抑えたコース改造、環境に配慮したリニューアルなどが、将来の経営を占う上で最重要課題として位置づけられるようになるはずだ。そうした投資への環境作りが、今後より現実味を増してくることは間違いないと思われる。まさに生き残りを賭けた未来への挑戦ということになるが、今後は時代の変遷を反映したコース改造やプレーヤーのニーズなど、多様性を備えたゴルフコースが求められることになるだろう。
最近は団塊世代のプレーヤー、女性ゴルファーの割合が多くなった。適度な運動量のゴルフは年齢や性別に関係なく、誰にでも楽しめる生涯スポーツである。であるなら今後はシニア、レディスゴルファーに一層の楽しみを提供するコース造りも必要になってこよう。それはゴルフ人口を維持するだけでなく、ゴルフの衰退を防止するうえでも考慮すべきことだ。プレーヤーがゴルフを楽しむためのコース改良、気軽にゴルフに参加できる環境作りなどが求められ、併せて、メンテナンス費用軽減を考えたコース改造、改善などは将来展望と経営戦略を考えるうえで最も重視され、ゴルフ活性のために与えられた使命とも思える。

コース改造を成功させるために

設計者協会は先般、「ゴルフコース設計の基本」「ゴルフコース改造設計の基本」という2冊の小冊子を発行した。この小冊子については多くの関係者の方からご評価をいただいたが、こうした資料を提供することで、コース改造への理解を深めていただけたとしたら大変喜ばしいことである。しかしながら、実際のコース改造などで、計画と実施工において基本的な違いを目の当たりにすることもある。設計者のアドバイスが行き届かなかったことを考慮しても、設計に対する基本姿勢に疑問を感じるケースが少なくない。特に近年多くなったグリーン改造では、勾配設計の取り方や造形仕様にそうした点を感じることが多い。
近年、ゴルフ場を取り巻く環境の変化から、コース改造の必要性が一層高まっている。しかしそれは、プレーの質を高める改造も重要ながら、環境に対するゴルフ場の役割に配慮した改造でなければならない。
ゴルフがオリンピックゲームとして承認されたことで、世界のゴルフは大きな変貌を遂げるに違いない。その意味において、ゴルフは今後スポーツとして大きく進化していくだろうが、それに合わせて我が国でも国際的視野に立った新たなコース造りに挑戦していかなければならない。その中にはコース改造を通して国際スポーツとしてのステージを作り上げるという責任もあるが、変わり行くゴルフ文化をいち早く吸収し、挑戦することへの準備も忘れてはならない。そうした対策が今後のコース評価基準を変える要素になるかも知れない。私達日本ゴルフコース設計者協会と所属する設計者は、ゴルフコースを貴重な遺産として十分認識し、協会の責務としてその役割を果たすことの使命を達成したいと考えている。

 

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