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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2007 Jul. 協力:一季出版(株)
自前で施工できるコース改造の提案
日本ゴルフコース設計者協会
理事 倉上 俊治
 

最近のプレーヤーアンケートを見ると、良好なターフコンデションを要望する声が多い。
そこでグリーンのターフコンデションを向上させる床土排水の方法について、ティグラウンドは高さ、方向、各ティ間の勾配、防球ネット、ティ周辺部の樹木についてコース管理部で施工できるコース改造を述べて見たい。

グリーン土床の問題点

グリーンの床土がそれぞれ黒土、赤土、山砂で造形されていても、長年グリーンに目砂を入れているので、育成層は川砂の層になっている場合が多い。しかし床土下の基盤に暗渠排水設備が無かったり、あるいは粘土層や岩盤であったり、グリーン周辺に法面(傾斜地)がある場合は、降雨が続くと伏流水が床土内に滲み込み、床土の水分量が多くなって三相分布のバランスが崩れやすくなる。この過剰水(重力水)のため根は伸びにくくなり、ターフの密度も減少するため藻や苔、スズメノカタビラも繁茂しやすくなる。芝草が弱ると病害も発生し、回復のため作業回数も増えて省力化にならない。

過剰水の解消法

ベントグリーンは9・5〜10・5フィートのボールスピードと、美しく均一なターフコンデションが望まれる。グリーンを良好なコンデションに保つには、周辺部の樹林が密生している南東部の樹木の剪定や移植、伐採を行って日当たりと風通しを良くすることが必要であり、それによって夏の暑さによる蒸れも解消される。グリーンがUSGA方式のサンドベースではない場合は梅雨期、夏期のグリーンコンディションを良好に保つために、グリーン床土の基礎から改造することが望ましいのは当然である。しかし、日常のプレーや改造費用を考えると、できないコースが多いのではないか。そこで営業を行いながら小規模な改造方法を提案する。

(1)法面からの伏流水の遮断方法

グリーンの左サイドや右サイド、あるいはグリーン奥に法面(傾斜地)がある場合は、伏流水がグリーン床土に流入していることが多い。この伏流水をグリーンカラー外側のラフの法尻付近に、グリーンと平行に長さ25〜35m、幅50cm深さ1・0〜1・5mの溝を掘り、Φ75〜100mmの暗渠管を1・0%以上の管勾配を付けて敷設する。その溝に砕石厚80〜130cm、客土厚20cmを敷き込み、伏流水を遮断する。暗渠管の流末は既設桝に接続する(客土厚が薄いと乾燥期に芝草が枯れる恐れがあるので客土は厚さ20cm以上とする)。法面上部からの雨水も遮断でき、グリーン床土内の過剰水も排水できるので停滞水は無くなる。

(2)グリーン床土の水が自然浸透し

ないときの排水方法グリーン周辺部の伏流水やグリーン床土内の過剰水が自然浸透しないときは、グリーンエッヂから1・5〜3・0mの外周に幅50cm、深さ1・0〜1・5mの溝を掘り、Φ75〜100mmの暗渠管、グリーンエッヂ4方向から直角に暗渠管を円周暗渠管に接続し、砕石厚80〜130cm、客土厚20cmを敷き込み、周辺部からの伏流水遮断と、グリーン床土内の停滞水を排水する。暗渠排水管の流末は既設排水桝に接続する。もし既設桝がない場合は、暗渠管の管底よりさらに低い場所に縦2m、横1m、深さ2mの穴を掘り、砕石を1・8m、客土20cmを敷き込み自然浸透式の吸込み桝を敷設する。これらよって周辺部からの伏流水を遮断でき、グリーン床土内の過剰水も無くなるので病害は減少し、芝草の根群は増え、根は長くなり夏期の散水量も減少し強い芝草になる。工事は雨の少ない2月から3月中旬までに終わらせたい。

ティグラウンド改造について

(1) ティの高さの改造

古いコースのティグラウンドは歩径路より高い位置にあり、入口付近の芝は擦り切れていることが多い。また、ティ周囲に垣根があると、同じ位置から出入りするのでベアグラウンドになりやすい。高すぎるティの法面は急勾配のため転倒事故も多い。プレーヤーの高齢化や刈込み作業の省力化を考えると、ティグラウンドはIP地点(第一打落下地点)が見えるところまで低くし、バックティ、レギュラーティ、フロントティ間の勾配を25%以下にして3連乗用ティモアーで連続して刈込めるようにする。ティを低くすることによりプレイヤーの転倒事故も無くなり、曲がったティショットのOBも少なくなる。

改造方法はティの中心から左右の半分ずつで行い、前後の場合は前方から改造を行う。ティの高さを変えられない場合は、ティを狭めて歩径路とティとの上り勾配を緩くする。また、ティを囲む垣根があれば撤去して、どこからでも上がれるようにすると芝草のダメージは少ない。

(2) ティの打つ方向の改造

四角いティの場合、ティの方向がフェアウェイ中央付近を向いているか確認し、向いていない場合は、ティ前面がフェアウェイ中央方向を指すように丸く刈込むと、OBや隣のホールへの打ち込みは少なくなる。

(3) ティ前方の植栽

ティショットでOBが出やすいホールは、ティから30〜100ヤード前方のOB方向のラフサイドに樹木を植栽して、プレーヤーの打つ方向を変える工夫も必要である。

(4) 防球ネットの設置

ホール間が近接しているティグラウンドでは、打球事故を防ぐために防球ネットを設置する。防球ネットは楽しく安全にプレーするためには必要な施設である。しかし直接見えると美観を損なう場合は、常緑樹を前後に挟んで植栽するか、ツルバラ、キズタ、アメリカズタ、セイヨウキズタなどをネットに這わせると自然の景観を損なわない。

(5) ティ周辺部の樹木管理

ティグラウンドの芝草を良好なコンデションで維持するためには、ティ周辺の樹木剪定や伐採、灌木類の一部撤去を行い、日当り、風通し、表面排水を良くする。

これらの小工事を行う場合はコース設計者と支配人、グリーンキーパーが現地でよく話し合い、安全対策、工事方法について計画を作成してから工事を行うことが必要である。

 

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