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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2007 January. 協力:一季出版(株)
グリーン改造にあたって
日本ゴルフコース設計者協会
理事 佐藤 忠志
 

過去2回に渡りグリーン改造設計について述べてきました岐阜カンツリー倶楽部ですが、平成18年1月にその改造工事に着手いたしました。施工期間は同年6月までの半年間の予定で、7月には営業を再開する計画でした。

当倶楽部の工事内容はすでに報告しましたように、18ホールすべてのベント、コウライの2グリーンをベント1グリーンに切り替える改造を主として、さらにパッティンググリーン2面と18ホールの全ティーグランドの改造、並びに5ホールのコース改造の他、カート道路の敷設、不要になった3基のリフトの撒去などで、6カ月間の施工期間としては大変な工事内容でありました。7月に営業を再開するには養生期間を含め、その6カ月で使用可能な状態に仕上げなければなりません。設計者としては入念な設計監理と、グリーン、ティーグランド、ホールなどの使用可能なまでの工程監理を含め、施工業者と十分な協議のもとに工事を開始しました。

1.設計監理業務

設計監理は、設計者が描いたデザインを正確に現地にプロットすることから始まり、基盤のチェックから最終的な仕上げ面の状態まで、それぞれのポイントで指導、監理を行い、仕上げについては特に設計者の戦略的イメージを表すように指導監理を徹底しなければなりません。

1)グリーンの監理業務

使用材料では、特に砂の検査を必ず行うことが大切です。使用する砂によって、グリーンの善し悪しが決まるといっても過言ではないからです。

よって、使用砂はUSGA仕様の粒径試験を行い、試験に合格したものでやや角ばった砂を用いるとよいと思います。

改良材については、既存コースではグリーンキーパーと十分協議し、特に現地特性などはグリーンキーパーの意見を尊重することが大切です。また混合床砂についても、物理特性の試験を行い、透水性や有機物含有量なども試験して使用する砂を決定することとしました。

床砂が決定したら下層基盤に用いる礫についての粒径試験を行い、床砂が礫層に移動して目詰まりが起きないような礫を用いなければなりません。以上のような過程で材料を決定いたしました。

また、施工に当たっては、グリーンの位置を設計図に基づきプロットします。

準備としてグリーンの細部測量図に基準点を設置して、平板測量によってグリーン及びハザードなどの位置を測量し、設計者が位置の確認を行い工事を開始します。チェックポイントは、基盤の仕上げ時に安定地盤と計画高のチェックを行った上で基盤排水工事を行い、排水勾配などをチェックして礫層を布設します。次に計画高をチェックしながら床砂層を敷設しますが、床砂は入念に転圧を行い計画高まで仕上げることが大切です。そして設計者は最終チェックとして床砂の締め固め状態、アンジュレーションなど入念にチェックしたうえで最終仕上げを行います。この際、播種及び張芝までの間、乾燥させないように管理することが重要です。今回は張芝工法で行いましたが、基本的には播種工法の方がグリーン面の仕上りはよいと思います。

2)ティーグランド監理業務

今回はティーグランドについても配置、配列を全面的に見直し、基盤構造も床砂から施工するとともに、すべてのホールにバック、レギュラー、フロント、レディスの4面を確保しました。ティーグランド面は水平仕上げとするとともに、盲排水を行い使用芝にはコーライを採用しています。

設計者は、グリーン同様設計図に基づき配置測量を行ったものをチェックして、基盤についてもレベル及び安定地盤の確認を行い、施工することが大切でしょう。特にティーグランド廻りは維持管理等に配慮して、法勾配は5分の1以下とし、歩径路との勾配はできる限りゆるやかにしてプレーヤーの安全と、どの位置からもティーグランドに登り下りできるよう配慮いたしました。

設計者は、それぞれのティーグランドからホールの眺めをチェックして、設計者の意図を確認して仕上げ作業を行います。

3)日照条件の監理業務

岐阜カンツリー倶楽部も約半世紀の歴史を持ち、樹木も大変大きくなりました。このため日照条件が建設当時には想像もしなかったほどに悪化しており、今回の施工を機にグリーン、ティーグランド周辺の林帯整備も行いました。特にグリーンのクオリティーを維持するためには、日照・通風が良好でなければなりません。樹木の整備は樹木の生長に応じて行うことが大切だと思います。

また、林帯整備においてはコースのイメージを損なうことなく、さらに記念樹、歴史的樹木などを活かして整備する必要があります。設計者は、特に古いコースにおいては、歴史的なコースイメージを大切にして、一貫した整備を行うよう指導しなければなりません。今回の改造においてはこのように日照・通風を考慮しながら、岐阜CCの歴史的な面にも配慮して、グリーン及びティーグランド廻りの林帯整備を実施いたしました。

2.まとめ

以上述べてきた本工事は大変な仕事量であり、それを短期間で行うには施工業者の協力なくしてはできません。設計監理者は、工事工程に合わせそれぞれのチェックポイントを監理、指導を行わなくてはなりません。施工業者の協力により5月末までにグリーン、ティーグランドの芝張りを終え、約2ヶ月の芝養生を行い、カート道路や林帯整備も工程内に収まり7月1日からの営業を開始することができました。

設計者にとって、デザインしたコースが思うように仕上げられるかどうかは、施工業者と協調して息の合ったコンビが組めるかにかかっています。

今回の工事については、設計者として満足したコースが出来上がったと思っております。

これからはグリーンキーパーにコースを委ねることになります。オープンまで養生期間が短かったため、十分に仕上がったとは思ってはおりませんが、今後の維持管理によって、クオリティーの高いコースになるものと確信しています。

工事中はメンバーの皆様に大変迷惑をお掛けしましたが、生まれ変わったコースでより多くの人々に楽しくプレーして頂けることを心から願っております。

 

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