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21世紀ゴルフへの提言
月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2006 July. 協力:一季出版(株)
日本のゴルフ文化を高めるために(1)
日本ゴルフコース設計者協会
副理事長 小室 嘉彦
 

歴史と文化を知ってこそゴルフは真に大衆化する

世紀の日本のゴルフはその黎明期から今日に至るまで、ある意味での一般大衆化するまでの100年であったと思える。
何故”ある意味での”と言わねばならないかと言えば、日本に於けるゴルフは業界として、またプレーヤーとしても確かに大衆化されてきたといえる。しかし、スコットランドを発祥とするゴルフの歴史と文化を理解し、その真髄に触れているかと言えば、まだまだという感が否めない。
我々設計者協会では、日本のゴルフ文化を高めるため、個人の協力会員という部門を設け、その一般ゴルファーに協会の研修会にも参加を呼びかけ、コース設計は勿論のこと、ゴルフ全般に亘って研修し、ゴルフの真髄の理解に努め、日本のゴルファーのオピニオンリーダーになっていただくための取り組みを行っている。
ゴルフ文化に於いて、技術論と精神論(インナーゴルフ)は車の両論のようなものであり、どちらも欠かす事ができないものだ。
日本のゴルフ技術は、プロゴルファー達がアメリカのPGAトーナメントで常時優勝争いをするのも時間の問題と思われる程に、メジャーのレベルに追いついて来たと思われるが、精神論(インナーゴルフ)に関してはもう一歩と言え、そのことは世界レベルで優勝争いをするためにも日本でゴルフが正しく理解され、本当に大衆化して発展するためにも必要不可欠の事柄と知るべきなのである。
日本でもゴルフの本質と真髄について、実に見事に表現している多くの先駆者達がいる。にもかかわらず、まだその認識の程度は低いと言わざるを得ず、もっともっと、広く流布していくことに努めねばならないと思っている。
特に欧米では、ゴルフというゲームが持つ、あるいはその中に隠されているエスプリには、人生を歩むための知恵が豊富に埋蔵されているといわれている。
ゴルフに卓越している人は、その歴史と文化に対する造詣が深く、ルールとマナーについても高い次元で理解している。ましてそれが強いプレーヤーであり優れた人格者と評価されるならば、名実共に心技備えたヒーローが生まれ、子供達は勿論のこと20代、30代の若者達からも、ゴルフが憧れのスポーツとして捉えられるようになると思われる。つまり、特定の選ばれた子供達にいくら高い技術を身につけさせても、ゴルフが真の意味で、子供達にとっての憧れのスポーツ.とならなければ、日本に於けるゴルフの大衆化と真の業界の発展は、望むべくもないことなのではないか。
我々設計者協会が1999年に全協会員の名簿を作成した際に、その小冊子の巻頭文として、作家の夏坂健氏に、スコットランドから日本の設計家達までの流れについて「起伏の系譜」というタイトルで、書いていただいた。
作家夏坂健氏は多くの新聞、雑誌に洒脱なゴルフ・エッセイを連載し、ゴルフに関する数多くの著書を残された方である。
折角、我々の協会のために一文を記された夏坂氏に敬意を払う意味でも、夏坂氏が残された本当に素晴らしい心打たれる名文や、氏がエッセイの中で引用、紹介している多くの著名かつ優秀なゴルファー達の言葉の一片を拾い、ゴルフゲームの本質を理解し、深くゴルフを愛された氏が、ゴルファー達に向かって、一番言いたかったであろう『日本のゴルフ文化を高めるために、歴史と文化をもっと勉強し理解して欲しい』というメッセージに答えるためにも、今あらためてこれらの言葉を紹介し、21世紀ゴルフへの提言としたい。

インナーゴルフ

ジョン・ヘンリー・テイラーは「ゴルフというゲームは心理的要因が8割、技術的なものは2割にすぎない。そしてこの方程式がよく理解できるのも中年以降の話である」(夏坂健「騎士たちの1番ホール」より)と言っている。
彼は頭脳でやるゴルフのことをインナーゲームといっている。
ウィリー・パークシニアは「ゴルフというゲームは、技術が3割、心理学が7割、これが太古からの真理である。ところが多くのゴルファーは技術が10割のゲームだと誤解している。クラブを振らせている指令本部が脳だとご存知ないらしい」(同)との言葉を残す。また、ウォルターヘーゲンも早くからインナーゲームの重要性を説いている。
トム・モリスの内弟子として、コース管理設計まで関心を示し、ロイヤル・ドーノックをその設計思想の原点とし、生涯600以上のコース設計を手掛け、彼自身も天才的なゴルファーでもあったドナルド・ロスがゴルフの定義を語っている。
「私の故郷では、誰もが呼吸するようにゴルフをし、子供達はボールを打ちながら礼儀作法の大切さを学び、自然に対する畏敬の念に目覚めるようです」(同)
このことは私がセント・アンドリュースのエデンコースで、自分の背丈より高いと思われるカートを引いてプレーをしていた二人の子供に出逢い、付添いと思われる老人にインタビューしたとき「子供にルールを学ばせることによって、社会を自覚させ、マナーを学ばせることによって、人間について学修させているのであり、これは私達の義務である」と言われたことと類似している。
またロスには「大人達は思い通りにいかないゲームの中から謙虚の二文字を体得し、たった1ホールの中に喜怒哀楽、人生のすべてが宿っていることに気づき、この偉大なるゲームと共に歩む幸せに浸るのである」という言葉もあり、ゴルフは自分を見つめる最高の教材であり、人生の恩師だとも言っている。
このインナーゴルフが、いかに大切で素晴らしいものかを示す実例として紹介されているのが、ウィリアム・シンクレアである。シンクレアが名門セント・アンドリュースのクラブ選手権で初めて優勝したのは彼が64歳のときだった。
しかも彼は66歳と68歳でもクラブ選手権を制覇しているのだが、彼には若者が逆立ちしても入手不可能な経験と知恵があったのである。この逸話は「ゴルフは経験がものをいうゲームであり、中年からでも大いに進歩する」ということ、つまりインナーゲームの重要さを示唆しているのだ。
こうしたゴルフの本質と真髄を理解して行く上で、そのステージとなるゴルフコースの成り立ち、設計デザインについても、先駆者達の考えにふれて見たい。
最初に日本人に一番馴染みのあるオーガスタの設計者、アリスター・マッケジーの言葉である。彼は「セントアンドリュースのオールドコースの良さが判らないということは、猫に小判、豚に真珠である」といったそうだ。私も知っている一時代を築いた有名な日本のプロゴルファーは、あるパーティーの席で隣り合わせた人に「なんでオールドコースが評価されるのか判らない。あれはただの原野で、少しも美しさというものが無い」と本気で言ったそうだ。
スコットランドにはオールドコースを初めとして数多くのリンクスコースがあるが、一度でもそれらを体験したならば、そのアンジュレーションが造り出す光と影、リンクス特有の植林が織りなす美しさに圧倒された筈である。
何故、リンクスが神の創造物とされ、みだりに人が年を加えることは「神への冒涜」だと言われるのか。
かつて、1895年全英アマチャンピオンになったレスリー・バルフォアは、このリンクスについての研究家として生涯オールドコースの不思議なアンジュレーションの研究に没頭した。次号ではこのバルフォアの研究も含め、リンクスについて考えてみたい。


 

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