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“良いコース”について考える
日本ゴルフコース設計者協会 理事長
大西 久光
 

フェアなコースとは?

色々なゴルフコースランキングがある。私も日経ビジネス誌でランキングをまとめさせていただいたこともある。その時にはワングリーンとツーグリーンに分けて、それぞれのランキングを作成した。選者には各地域のトップアマ、有識者などにお願いし、コースデザインなどを含むゴルフコースの価値を位置づけるものだった。

世界的に権威のあるランキングもあるが、それらの選者たちが日本のコースをどれほど知っているかと言えば、ごく一部であろう。だから、日本のコースランキングが議論されることは意義のあることだ。

日本には2400ほどのコースがあるから、全てのコースをプレーした経験のあるゴルファーはいない。然し、全国的な知名度のあるコースの中から、さらにランキングをつけることはコースに対する関心が深まり、ゴルフの奥行きを深くする。

毎年ダイアモンド誌が発表するランキングにはかなり関心が高い。私も選者の一人に加えていただいているが、全国を各県に分け、それぞれのベストコースを選ぶ。読者の選ぶ人気コース、ゴルフ場の支配人に選ばれたコース、有識者に選ばれたコースなど興味あるものである。このランキングはコースの良し悪しも含まれているが、どちらかと言えば人気ランキングと考えた方が良い。当然ゴルフコースとしては人気が高い方が良いわけで、そこでどのくらいプレーを楽しめるかなのだから。

然し、コースの楽しみ方は人それぞれである。スコアの良いことを喜ぶ人、逆にタフなので、さらに挑戦意欲を持つ人、コースマネージメントの戦略を楽しむ人、スコアより自然の美しさを楽しむ人などさまざまである。このように幅広く楽しめるのがゴルフの特徴だと言ってよい。それだけに良いコースといっても主観の違いは大きい。中でもゴルフ歴が長く、ゴルフの奥深さを求めるゴルファーはコースに深い関心を持つ。客観的な良いコースのランキングを作るのは大変難しい。

1974年、宮崎でダンロップフェニックスをプロデュースした時、ニクラウス、ミラー、ワイスコフなど米国ツアーの一流選手がやってきた。トーナメントが始まると、毎日のように外国選手からコースデザインやホールロケーションの話題が出るのには驚いた。何しろ当時の日本では「速いグリーン」という発想もない頃である。

バミューダ芝を5ミリカットしたところ、日本のトッププロからクレームがついた。「外人選手に勝たそうとしているのか?」と言うほどだった。ホールの位置についても「何処にあろうが全員が同じホールでプレーするのだからいいじゃないか」と言う考えが常識だった。つまりフェアなコースとは?フェアなホールロケーションとは?などの議論がほとんど無かったといってよい。

今では名コースによって、名トーナメントが生まれるのは多くの人の知るところである。あのマスターズが有名設計家のマッケンジーやボビー・ジョーンズによって作られたオーガスタナショナルで開催されたからこそ現在の名声を得た。私も何度かプレーさせていただいたが、アマがプレーしても各ホールの個性や変化、自然の美しさ、戦略的な面白さなど今も目に浮かぶようである。マスターズの招待が決まった選手のほとんどは、オーガスタでプレーできる喜びに胸をわくわくさせる。

日本でも近年、良いコースでトーナメントを開催する重要性が理解され、名コースで開催されるトーナメントが増えてきた。廣野ゴルフ倶楽部での日本オープンはその代表的なものである。ゴルファーの選ぶ人気コースでも、トーナメントが開催されるコースが多く選ばれる。一度はプレーしたいものだと言う「憧れ」もあるだろう。

コースの基本は1グリーン

ここで良いコースの条件について考えてみたい。

日本のコースを論じる時、避けて通れないのがワングリーン問題である。今も「ツーグリーンの何処が悪い」と言う意見も多い。米国にも一時的にツーグリーンがあり、さらに名コースにも一部のホールにグリーンが二つあることも影響しているだろう。

日本に何故ツーグリーンが多いかを考えてみよう。夏の高麗芝が冬になると黄色くなることから、もう一つベントグリーンがウインターグリーンとして作られた。別の言い方をすれば、ベントで1年間の管理をする技術が無かったのだ。これについては金田武明氏が面白い表現をされていた。

「昔の日本では蚊が多かったので寝る時には蚊帳をつった。米国では蚊が出ないようにボーフラを駆除した」

つまり日本では速いグリーンを作れるベント芝を1年中管理する方法をとらず、二つ作ってしまった、と言うことである。

設計的にはワングリーンのほうが適切な位置にグリーンを置けるだけではなく、戦略的にも面白い設計が出来る。

私見としては少なくともワングリーンより良いデザインのツーグリーンは無いと断言できる。日本の気候から見て、ベントのワングリーン導入が遅れたのは致し方ない。特に南の地区ほど夏のベント芝は管理が難しく、導入には大きな勇気が必要だった。関西で初めて本格的なベントのワングリーンが導入されたのは1985年のパインレークゴルフクラブだった。今では毎年のようにツーグリーンからワングリーンへの改造が進んでいる。太平洋クラブ御殿場コース、北海道の小樽カントリー倶楽部、兵庫のABCゴルフ倶楽部などは既にトーナメント開催を通じて、多くの人が知るところである。

だからと言って、全てのコースがワングリーンであるべきだ、と言うつもりは無い。然し、世界と戦うプロゴルファーが戦う場としてのコースはワングリーンであるべきだ。ツーグリーンで甘やかされたプロが世界では勝てない。ワングリーンはグリーンをはずした時のリスクが高い。特にパー5のホールでツーオンをねらう選手にとって、ツーグリーンはリスクが小さすぎる。さらにツーグリーンではターゲットがぼけるため、印象的なホールになりにくい。さらに管理面でも18Hsで36個のグリーンを管理するより、18個の方が安くつくことも重要な要素である。

コースの良い悪しの第一はそこにある自然の美しさである。さらに言えば、その自然をいかにコースデザインに取り入れているかが問われる。現在、井上誠一氏の設計された多くのコースが日本を代表する名コースと言われている。その理由は井上氏がコースに適した用地を選んでいたこと、18のホールが適切に配置されていること、あえて言えば、近年より開発規制条項が厳しくなかったことなどである。ゴルフ会員権に値打ちがつき出してからはコースに適切でない用地での開発も行われ、そこでは300万立方メートルを超えるような膨大な土の移動があり、まさに開発許可上の問題まで起こった。一方、ゴルフに適さない開発規制が施行されたから良いコースを作りにくい状況もあった。多くのホールの両側にOBが出来たのも開発規制によるものがほとんどだと言ってよい。

良いコースの条件として18Hsそれぞれの個性、距離のバランス、グリーンの形状や傾斜も重要な要素になる。

日本のゴルフが成熟していくためには、欧米並みの優れたゴルフコースが増えていかねばならない。そのためには日本の名コースがさらに改良されていくことこそ不可欠である。オーガスタも毎年のように改良が加えられている。名コースと言えども、時代に対応した正しいリデザインを考慮する時ではないだろうか。

 

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