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グリーン改造にあたって
日本ゴルフコース設計者協会
理事 佐藤 忠志
 

本誌2004年9月号でお伝えした、岐阜カンツリー倶楽部のグリーン改造計画のその後について報告します。グリーン改造はコーライグリーンをベント化する計画でしたが、詳細設計図を完成してコース委員会に説明し、委員の皆様から意見を承ったところ、せっかく改造するのならベントワングリーンにすべきだとの意見が多く出され、ワングリーンとして検討することになりました。ワングリーン化の場合は休業しなくてはなりませんし、理事会やメンバーのご理解を頂かなければなりません。

休業中のデメリットなども十分検討する必要があります。

当倶楽部のグリーン面積は現状大きいもので590m2、小さいもので310m2とバラツキがあり、平均すると420m2となります。今回の改造にあたっては、グリーンの面積を平均450u程度にすることが望ましいと考えました。コーライグリーンを改造すると、現在のベントグリーンもサンドグリーンに改造する必要性がでてきます。この様に二つのグリーンを改造することになると費用も2倍以上かかることになります。

また工事期間も2年以上が見込まれ、その間のプレーヤーに対する安全対策にも配慮しなければなりません。収入減も考えますと、ツーグリーンを改造する費用でグリーン及びティグラウンドの整備をし、より多くの人々に楽しくプレーして頂けるコースに見直した方が好ましいと考えられます。

ゴルフコースはワングリーンであるのが本来の姿ですが、日本では気象条件によって建設当時は通年使用可能な芝草がなかったため、夏用にコーライ芝、冬用にベント芝のツーグリーンとなってきました。現在では通年使用が可能なベント芝が開発され、第二、第三世代といわれるベント芝が登場しています。今まで多く使われてきましたペンクロスベント芝より芽数が多く直立性があり、グリーンのクオリティが高くなってきております。ワングリーンになることによってターゲットが明確になり、戦略性が高まり技術向上にも寄与すると思います。現在のグリーン面積は平均で420m2で、ツーグリーンの場合は1ホールあたり840m2の面積となります。これがワングリーンなら、500.600m2あれば十分であり、ピンポジションも現在のツーグリーンよりも多く取ることが可能になります。グリーンの面積もツーグリーンの60.70%になり、管理コストの削減にもつながります。今後の運営にもメリットが十分あるものと考えます。

1.施工期間

休業して施工する場合、施工時期は正月の営業後にクローズして工事を開始し4月に播種、養生期間をとって10月中旬ごろに営業再開するのが最も好ましいと考えられます。休業期間は約9ヶ月となります。この期間が気象的に播種及び芝生の活着、養生によく、冬期は降雨量が少なく土工事の施工性が最も高く安全対策費もかからず経済的だと考えられます。今回は休業期間を少なくするため、グリーン芝を施工前に播種しておき張芝方式でグリーンを作ることで6ヶ月間に短縮する計画としました。播種によるグリーン面の仕上りよりやや劣り建設費用も高くなりますが、メンバーの要望に応え、休業期間を短縮する営業メリットを考え決定しました。

2.ティグラウンドの改造

当倶楽部のティグラウンドはバックティなど3面ありますが、ほとんど距離的に変化がなく、一般のシニアやレディスには長いコースとなっています。一般ゴルファーにとっては難しいコースなので、改造するこの機会にティグラウンドも見直し、より多くの人々に楽しくプレーして頂けるコースとするよう計画しました。

具体的にはティグラウンドを4面とし、バックティのコースレーティングに対し、同等の女性レーティングの距離にフロントティを作ります。さらに両ティグラウンドの中間にレギュラーティを設け、レギュラーティのコースレーティングとレディスティの女性レーティングを同等とする計画です。ティグラウンドの形状は基本的に縦長として、幅を8m、長さを12.14mくらいとしてティグラウンドの損傷を少なくし、管理面にも配慮した形状としました。また常にティマークを移動させて、きれいなティグラウンドでプレー出来るように計画しました。

ゴルファーの楽しみであるゴルフコンペにおいては上級者の場合、男性はバックティ、女性はフロントティを使用することでハンディ修正をせずに競技ができます。一般のゴルファーの場合は男性がレギュラー、女性はレディスティを使用することで平等となります。ゴルフを楽しむ人々のため自分の技量に合わせて、自由にティグラウンドを選べるようにしました。

3.グリーン設計

前回述べたように、開業50年近い当コースは植生も豊かでその歴史を感じさせます。上田治先生のデザインを十分理解し、その雰囲気を損なうことなくグリーン周りの条件を整理して日照、通風、カート道、プレーヤーの動線など考慮して最も理想的な位置にグリーンを配置します。面積は600m2を標準とし、そのホールの特性を生かして変化やアンジュレーションに富んだグリーンとし、ピンポジションは中心部分だけではなく周りにも多くとれるようにする考えです。

4.その他の改修

今回の改造工事では、ゴルフ場運営の将来を考えると乗用カートの導入が必然でしょうから、ティグラウンドやグリーン周りにカート道路を整備します。カート道の整備にはコースイメージを損なわないよう十分配慮し、管理面では機械施工が可能な法面勾配を考え、プレーヤーの動線においても高低差を少なくして安全性に考慮した計画としました。前回も提案しました13番は475ヤードのパー5ホールですが、今回の改造計画に伴いグリーンの日照条件等を考慮して470ヤード弱のパー4に改造します。そのかわり難易度の高い16番パー4を、ティまでのリフトを撤去し、バックティを下げて後ろに延ばし485ヤードのパー5とします。このホールは第1打は緩やかな打ち下ろしとなり、2打目からは左ドッグレッグの軽い打ち上げとなります。第1打落下地点左サイドにバンカーを設け、それより左側はくぼ地で、その地点からはグリーンを狙えないホールとなり、右へ打出すと距離的に長くなりグリーンも砲台で、十分パー5として戦略性に富んだホールとなるでしょう。なお最終18番ホールは、グリーン裏の谷を埋めてそこにグリーンを作ることにより距離を延ばすことが出来、372ヤードのパー4ホールとなります。この様なコースの見直しによりコース内のU字溝などもなくし、ティグラウンドやグリーンなどの日照や通風の悪い箇所も整備する。ティグラウンド、コース、グリーンを改造することで美しく戦略性の高いコースとなります。

以上の様に総合的に考えると最も短期間に施工ができ、理想的なコース改造を行い、建設コストも安く出来るので、休業して工事を行うこととなりました。なお管理の職員などはコース管理の他、裸地部分の整備や林帯整備を行うことが出来、通常営業時には出来なかった工事等が可能になりコース全体を整備することが出来ます。メンバーの方々も一般ゴルファーの方々も、生まれ変る新しいコースが再開された時の感動は大きいと思います。当然、コースの評価も高くなると思います。開業50周年事業として、時代にマッチしたワングリーンコースに生まれ変わるのを楽しみにお待ち下さい。

 

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