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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2005 Mar. 協力:一季出版(株)
乗用セルフ時代のカート道路の在り方
日本ゴルフコース設計者協会
副理事長 佐藤 毅
 

ここ数年の間でゴルフ場に最も大きな変革をもたらしたのが、乗用カートの普及であるように思われる。ゴルフ場によってはキャディの必要性もあることから、すべてのゴルフ場が乗用カート採用とはならないまでも、その利用率は急速な勢いで全国に広がりを見せているのが今日の姿である。

今やゴルフ場経営にとっては、必要不可欠とまで言われるようになった乗用カートの存在であるが、こうしたカート導入によって、ゴルフコースの環境がどのように変化するのか。コースデザインに与える影響をはじめ、カート道路の設計のあり方はどうあるべきかを検証して見たい。

コースの美しさを損なわない道路計画
乗用カートの必要性に迫られ、多くのゴルフコースでカート道路の建設が盛んに行われるようになった。しかし、こうしたカート道路の建設をはじめ、設置される構造物によって、ゴルフコースの景観や造形美が失われるといった危険性を秘めていることを、まず認識しておきたい。

既存コースに新たなカート道路を建設することは、いとも簡単なことである。しかし、軽はずみな計画によって、ゴルフ場の付加価値を低下させるものになってはならない。

カート道路建設によって与えるホールへの影響を十分考慮し、利用目的に適合した道路の設置計画を進めることが必要である。

カート道路はゴルフ場建設と同時期に設置されるべきものであるが、国内のゴルフ場建設の殆どは、カート使用に対する歴史の新しさから、コース設計の中にカート道路を取り入れることが少なく、今日になってカート道路の建設工事を余儀なくされるといった事態が生じている。したがって、新たに道路建設を行う必要がある場合、ホールの造形やその造形美を失わせる要素を多分に持っていることを認識すべきである。ゴルフ場建設が完了して数年、数十年を経過したゴルフコースでは、コースの特徴が色濃く映し出され、年とともに自然との調和が完成されてくる。そうした素晴らしい環境に育まれたゴルフコースに突如として、違和感あるカート道路が出現したり、堅苦しい構造物が入り込んでくれば、今まで保たれてきた景観や自然が一瞬にして奪い取られてしまうことになりかねない。カート道路を造るために、ホールの美しさまでも失うような道路計画は、極力避けるべきである。

ホール造形とのバランスを考えたカート道路

カート道路の設置計画は利便性を追求するあまり、ボールが集中する場所であるとか、プレーヤーの動線の近くに配置すべきとの考えが多いようだ。しかし、プレーヤーに対する利便性を追求するあまり、ホール造形のバランスを壊し、造形美までも失ってしまうような道路建設は慎んでもらいたいものである。ボールが集中し易い場所とは、言い換えれば、ホールのベストポジションであり、特別視される場所でもある。こうした場所に見苦しく、堅苦しい道路が存在すれば自然との調和が失われることは間違いない。ホール美観上の問題がある場所では、プレー動線からやや離れていても、自然との調和が図れる位置にカート道路を設置すべきであり、ホールデザインを変える危険性のある場所には極力配置しないことだ。ホール造形と形態を把握して適正な位置に配置することが望ましく、自然との調和の中に、自然さを求めたカート道路の設置が必要とされるのである。

アメリカのゴルフ場設計

ゴルフ先進国といわれるアメリカのゴルフ場建設では、ホール造成に先駆けて行われるのがカート道路の配置計画である。ティグラウンド予定地からホール全体を読み取り、戦略とデザインのバーチャルを画き出しながら、いち早く決定されるのがカート道路の設置場所である。道路計画に併せてハザード配置が行われ、次いでホール造形作業に移行するといった流れである。コース造形とデザインとの融和を図ってカート道路建設が行われることから、コース完成と同時に違和感ないものに仕上がるといわれるのがアメリカ型のゴルフコースの建設方法である。

これに対して国内のゴルフ場におけるカート道路建設は、新たに工事を施工しなければならない状況下にあることから、道路建設のためにコース造形を犠牲にしなければならないといった環境が生まれることである。こうした行為がホールのバランスを崩し、違和感あるものを誕生させ、ホールのイメージまでも悪くする危険を持つことになる。既存コースにカート道路を建設する場合には、そうしたところを注意しながら施工を心がけることが必要である。

完成したゴルフ場において、新たにカート道路の建設を行う場合には、ホール造形とのバランスを考え、ホール美を保ちながら、尚且つ自然との調和を図って配置方法を決めることだ。素晴らしい状態に仕上がったホールの美を失わないためにも、入念な道路計画を行うことが必要である。利便性、採算性に偏りすぎる余り、ゴルフコースの美が失われることだけは避けたいものである。ゴルフコースにはコース設計者の意図があり、その魂が受け継がれている。そうした専門家の意見を聞き入れることも必要であり、道路建設に対しても同様に尊重されなければならない。何よりも大切なことは、ゴルフ場を管理、監督している人たちの意見をはじめ、関係者の意見や意図するものを大いに参考にすべきである。そうした意見の集大成をもって計画を進めることが最も大切なことである。

安全走行のための安全設計
セルフプレーの日常化に伴い乗用カートの利用が急速な伸びを示している。こうしたセルフ化によって引き起こされるカート事故も少なくなく、カート道路の建設に当たっては、走行の安全とプレーに対する安全を十分に考慮した道路計画が行われるべきである。

セルフプレーでの安全を図るためには、道路幅に余裕を持たせることも大切であるが、転倒、転落防止についての安全を考慮することも忘れてはならない。複雑な地形であるとか、窮屈な地形の中でのカート道路計画では、できるだけ急勾配、急カーブを無くした道路設計を行うことが必要である。

一般道路における建設工事では、道路構造例によって安全基準が確立されているが、ゴルフ場内のカート道路建設については、こうした基準なるものを参考にすることが置き去りにされることが多いようである。カート使用の安全を図る上からも、安全基準を満たすことができるカート道路設計と建設が必要であるように思われる。

カート道路建設の留意事項
* カート道路の設置については、プレーヤーの視線に目立つことなく、尚且つ、プレー動線から適切な位置に配置されるべきである。

* ホール造形と自然との調和を図った道路配置が必要である。直線道路はホール造形を壊しかねないので、造形に併せた緩曲線の施工を考える。

* カート道路勾配はできるだけホール造成勾配に合わせることが必要である。雨水時に排水路になるとか、路表面に水溜りができるといった施工はしないことである。

* 道路上にボールが止まるとか、ボールが局外に転がり運ばれるような道路設計もしてはならない。

* コース管理作業を著しく低下させたり、カート道路の設置によって管理に不具合を生じさせることのないような道路配置が行われるべきである。

* ボール打込の危険がない場所に設置されるべきであり、同時に、走行に対する安全が確認できる場所に設置されなければならない。

 

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