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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2004 Sep. 協力:一季出版(株)
グリーン改造にあたって
佐藤忠志
 

この度、岐阜カンツリー倶楽部からグリーン改造設計の依頼を受けた。改造設計に当たり当倶楽部の生い立ちを理解するとともに、当倶楽部のもつ良さにさらに改善を加え、より良いコースとして改造する考えである。当倶楽部は昭和35年4月17日にオープンした。まだゴルフ人口の少ない時期で東海地区には、名古屋ゴルフ倶楽部(和合コース)、愛知カンツリー倶楽部、森林公園ゴルフ場があるだけであった。そんな時代環境の昭和33年、現在地の各務原市蘇原の権現山の麓、南斜面に広がる丘陵地(旧陸軍歩兵68連隊の実弾射撃場の跡地)に、当倶楽部は計画された。岐阜県初のコースとして、コース設計は関西の第一人者であった上田治先生に依頼、政財界の力強いバックアップのもとに建設されたゴルフ場である。ただ、完成間近の昭和34年9月26日、伊勢湾台風の襲来を受けて大木は倒壊し、法面も崩壊して、大変苦労されたコースでもあった。もし台風に遭わなければ、素晴らしい大木があちらこちらにその雄姿を残していたことだろう。
当時、岐阜県のゴルフ人口は100人程度であったといわれ、会員募集も第1次300名の募集が集まるか心配していた。ところが思いのほか911名の応募があり、県外の人を第1次会員とし、県内の人は第2次会員として入会させた。現在は正会員1200名の、株式会員制のゴルフ場である。発起人及び建設委員の精神が会員1人ひとりに広く伝わり、本来のカントリー倶楽部として当倶楽部は誕生した。その精神はその後の倶楽部運営に、窺い知ることができる。
運営3期目で入場者5万人を突破して、その内メンバーは全入場者の60%を上回っていた。また、毎年のようにコース改修、クラブハウス・茶店などの改善、キャディ寮の建設など、常に倶楽部の改善・整備に努めてこられた倶楽部でもある。また、会員家族会を催したり、グリーンボックスに会員の真心が募金されるなど、多くの福祉活動にも寄与されている、大変すばらしい倶楽部である。
このような歴史ある名門コースの改造に当り、概要を紹介する(岐阜カンツリー倶楽部20年及び30年史参照)。

 
1.コース分析
グリーン改造設計については、コース全体の状況を十分理解した上で当たらなければならない。
まず、コース敷地面積は82万5000m2(約25万坪)で、標高は40mから90m、クラブハウスが標高80mの高台にある。コース全体の高低差は41mで、コースで最も高いのは1番ホール、低いホールは14番ホールである。コースの全長はアウト3224Y、イン3436Y、トータル6660Yで、現在ではやや短いコースであるが、メンバーコースとしては十分であろう。ティグランドは3カ所あり、グリーンはツーグリーンで、メイングリーンはベント芝、平均面積は508m2である。サブグリーンはコーライ芝で、面積は416m2である。グリーン面積は、当時のゴルフ場としては十分といっていい。ホールのバランスをみると、パー3ホールは平均的に長く、短いホールで155Y、長いホールは210Yと十分な距離を持っている。パー4ホールは342Yから459Yで、それぞれ変化のあるホールである。パー5ホールは475Yから540Yと、平均的には短めとなっている。ホールの方位バランスついても、地形条件から東西方位ホールがやや多いが、南北方位のホールもあって、バランスの良い構成となっている。ティショットはダウンヒルホールが多く、グリーンは砲台型のホールが多い。このため、アプローチショットの正確性を要求する構成となっている。
各ホールを分析してみて、インコースの13番ホールはダウンヒルのストレートなパー5であるが、距離は475Yで20mの高低差による飛距離を考えると短いホールである。これに対し、距離的には短いがパー4の16番ホールの方が、第1打は打ち下ろしではあるが、第2打から緩やかな打ち上げホールとなり、ティグランドを改修すれば距離も長くなるため、13番ホールよりパー5に相応しいホールになると考えられる。
 
2.グリーン改造コンセプト
コースを改造する場合は、基本的に原設計者が携わるのが本来の姿であるが、上田先生も亡くなっており、古いコースの場合、受け継ぐ設計者によって大きく変化する場合がある。
当倶楽部においては、前述したように歴史的にも名門コースであり、当時のイメージを損なうことなく改善する。また、コース委員会の意見を十分に伺い意見交換をし、ゴルフ技術やゴルフ用品の進歩を考慮して、戦略性の高いコースにする。
グリーン設計においては、グリーンの形状・勾配はもとより、グリーン廻りのハザードや法面もグリーンの一部として重要な要素であり、周辺部分を含めて総合的にグリーンを設計する。なお、グリーン廻りのプレーヤー動線、カートの動線を十分考慮して、損傷が生じないよう配慮する。
 
3.グリーン改造計画
計画に当たっては、少なくとも縮尺1000分の1以上のコース図面が必要であり、今回は縮尺500分の1のコース図面が完備されているので、その図面及び現地踏査を行い計画をする。
今回のサブグリーン改造はメイングリーンより平均的に短く、そのスペース内にいかに戦略性を高め、アプローチからターゲットを明確化することがポイントである。そのためには、メイングリーンとの間を10メートル以上あけて、さらにグリーンの高さに変化をつけることを基本として計画した。なお、既存のハザードなどは出来る限り活かし、グリーンの形状、グリーン面の設定をする。
改造工事においては、営業しながらの工事であるので、工事車輌の動線、プレーヤーの動きを十分配慮した計画とする。
 
4.グリーン改造細部設計
改造グリーンの細部設計には、グリーン細部測量が重要な業務であり、今回も細部測量をお願いして、縮尺250分の1の実測をして頂くこととした。当然メイングリーンを含め、周辺の状況が分かる範囲まで測量し、排水桝、スプリンクラーなどの施設の位置・高さを測り、グリーンを含む周辺の高さは入念に測量する。少なくとも、50pの等高線まで記入する。
詳細測量図はグリーンの設計に重要な条件であり、また、無駄な工事をなくすためにも必要な図面である。グリーンの細部設計は、ホール条件を十分理解して、ホールごとの戦略を考慮しながら既存のハザードなどを活かして作るか、一部改造するか、詳細にわたり検討してグリーン形状、グリーン勾配等を決定して設計をする。また使用する芝種によって、特にグリーン面の勾配を十分配慮しなければならない。今回使用する芝種はニューベントのAシリーズが倶楽部側の要望であり、これからのグリーンとして最適のベントである。
グリーンの面積が平均400m2前後であるため、大きな変化を付けることはピンポジション設定上から出来ないと考える。また、最近のプレーヤーはコンパクションが高く、速いグリーンを望む人が多くなっている。そうしたプレーヤーの要望に合わせて、十分クオリティの高い戦略性豊かなグリーンとする。
なお、これらの設計を基に、改造工事に当たっては十分な設計監理が必要となる。
 

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