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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2004 Jun. 協力:一季出版(株)
コースの主治医
嶋村唯史
 

コースの育て方
私は常々、コースは18人の子供(ホール)で構成される家族だと考えて設計しています。当然子供の良し悪しは親(運営)の躾、つまり育て方(コース管理の対応)で決まります。といっても18人すべて優秀で完璧な子供に育てることは不可能であり、むしろ優秀な子もいれば落ちこぼれもいるから家族なのです。大切なことは画一的にせず、一人一人(ホール)の個性を見出してそれを伸ばしていくことです。ここでいう個性とはホールの特徴.だと考えてください。例えば谷越えの急な打ち上げのブラインドホールなど、この落ちこぼれの代表格かもしれません。しかしこれも組み合わせ(ルートプラン)とデザインによっては、そのコースの名物ホールになり得ます(川奈・大島C大谷スマイルなど)。また他のホールをより際立たせて魅せるメリハリ効果をつくり出すことも出来ます。つまりそれぞれホールは役割を与えられているのであり、まずその役割を認識することが大切です。「一つ一つは皆良いホールなのに、なぜか記憶に残らない」というケースも、つまりは画一的なホールの連続で、それぞれが良くてもラウンドするうちに飽きが来てしまうというわけです。では飽きの来ないコースにするにはどのようにしたら良いのでしょうか。18ホールの個性の凸凹の組み合わせ、つまり個性のハーモニーをいかにかもし出してゆくかが飽きのこないコース造りのポイントなのです。コースのことをクライマックスまで考慮したストーリーだという人もいます。これも正解です。時によって設計者は小説家にも演出家にもならなければなりません。
 
つまり落ちこぼれをかばいながら、一人一人の子ども(ホール)たちの成長過程を長い目で 暖かく見守っていくことがコースを育てることなのだと思います。そして躾の基本、その家(コース)の家風(訓)がコンセプトなのです。よく言われます。「コースは造ってから5〜10年はいじるな」と。これも立派なコンセプトです。コースの真の評価は10年以上の年月を必要とします。
 
以前、本誌の記事に次のような一文が載っていました。『多くのゴルファーが認識に欠けているのは、どんなに場所が近くても同じ気象条件で同じ地勢、植生、生育環境、土壌などを持ったゴルフコースは二つと存在しない。同時に一部のゴルファー達は今不完全の美しさ(乱調美)に気付き、それを魅力として受け入れようとしている。つまり良いゴルフコースとは完璧である必要は無く、コースは不完全を意図している。つまりコースを比べる事自体が愚の骨頂である』
 
コースの主治医
私はグリーンキパーは「コースの番人」、設計者は「コースの主治医」という考えを持っております。皆さんもご承知のようにコースは自然のなかに創られた人工的な生き物です。植えた芝や樹木は独自の自生能力により、年月とともに本来の姿(樹形)を作り出してゆきます。まちがいなく樹木は繁ってコースを狭くし、名物ホールの樹は時に病気で枯れ、どこかで埋設管が潰れ、水の流れも変わります。この完璧でない巨大な生き物は常に変化しています。そしてそこには毎日そのコースの変化の様子を冷静に見守っているキーパーが居ります。仕事はコース内のどこに何があり、何が起きたか、一つ一つの変化の様子を全て掌握し、自身の持っている知識と技術を使いコース全体の調和をはかりつつ芝のコンディションを保つことです。余談ですが復元.をテーマとしたコース改造などは体面を考え外部の設計者に頼むより、現場とプレーヤーの意見と、歴史を良く知るキーパーが一番の適任者かもしれません。当然本人にデザインセンスがあることと、すべての責任を持たせる事が条件となりますが……。
 
次に設計者がなぜ主治医なのかについて述べます。いうまでもなくコースの設計計画全般から芝張り完了まで、工事全てにタッチしているのは設計者だけなのです。日本の場合、コースが出来上がってから管理者(オーナー側)に引き渡すパターンが多く、コースを赤ん坊に例えるならば「生みの親から育ての親」に引き渡すことになります。この時点で出来上がったコースは設計者とキーパーとで守るべき共存範囲になり、キーパーがコースの番人(守人)になるわけです。当然、番人が迷ったり悩んだりした時、その相談相手として適切なアドバイスが出来る主治医が必要になります。今後コースを維持管理していく上ではこのパートナーシップが最も重要であり、設計者も造る立場から積極的にコースを守る立場(主治医)に変わる時なのかもしれません。
 
求められるゴルフ場とは
ではこれからどのようなゴルフライフがゴロファーを惹きつけてゆくのでしょうか。
 
もう既にゴルフ場は選択の対象に入っていると言われています。例えば私が関連するゴルフ場ではプレー志向の二極化が顕著に現れはじめています。一つは大切な退職金の一部で会員権を求め、奥さんとのペアゴルフを中心に老後を優雅に楽しく過ごそうと考えている個性派タイプの人々。もう一つはいつでも仲間と安くゴルフができれば場所、グレードにこだわらないグループ派。後者は若者パターンのようですが中年のコアゴルファーにも多く見られる傾向です。ここで言うコアゴルファーとはゴルフが好きで一生続ける人の事です。つまり「安・遠・短」の低価格志向の仲間作りが中心でコース自体はプライベートもパブリックにもこだわらないようです。私はゴルファーが求めているクラブライフの原点は後者にあるのではないかと常々考えております。
 
いずれにしても静かに誰とでも楽しめるゴルフとは熟年者にとって特別の意味で魅力的なスポーツであることに間違いはありません。
 
参考までに今後の見通しですが、07年以降は、リタイヤした団塊の世代による貯蓄の取り崩しが始まると言われております。つまり四人に一人といわれる高齢者の新しいレジャーニーズ(余暇の過ごし方)が生まれ、さらにレジャーが多様化するなかそのお金をいかにどこに使うかがポイントになるというのです。参考までにM&Aを展開しているある会社のデーターですが10年後年金で生活する人がゴルフをする場合、回数は月2回ぐらいで、1回の消費単価(プレーフィー)が9000〜1万2000円程度という試算もでています。それと見落としてはいけないのがセルフ化の必然性です。
 
将来のレジャー動向を探る重要なヒントもこのへんにありそうです。
 
追悼
ところで先日、コース設計家で元協会副理事長でもある宮澤長平さんが亡くなられました。私は24歳から10年ほどコース設計家として著名な井上誠一氏のカバン持ちをしており、お宅への出入りも許され、公私共にいろいろなお話をお伺いする機会に恵まれました。当時井上氏はすでに60歳を過ぎており、その頃よく聞かされた名前が宮澤さん、大久保(昌)さん、故小笹(昭三)さんでした。皆さんは井上氏の人柄を良く知っており、仕事に取り組む厳しい精神も受け継いでいる方々です。氏も自分の門下生でもあり、良きライバルであるとも言っておられました。私自身、井上氏が亡くなられたあと、皆さんに懇意にしていただき今日があります。その中でも井上イズムの一番の理解者であり、氏と一番身近にあった宮澤さんが亡くなられたことは、非常に残念でかつ寂しい気持ちがしております。誌面をお借りして謹んでご冥福を祈りたいと思います。
 

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