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月刊ゴルフマネジメント Architect's Corner  2003 Aug. 協力:一季出版(株)
日本に真のゴルフ文化を育てるために
加藤俊輔

1 ゴルフの歴史と文化の変遷
  13、14世紀以来の世界のゴルフの変遷は数多くの歴史書により、すでに知られている通りである。1901年に神戸に始まる日本のゴルフ界の歴史も1世紀を越えた。ゴルフもまた他のスポーツと同様に、その国の文化と並走しながら育ったものだが、日本の事情は少々異なっていた。
 
  特に近年は、多額の錬金術として誕生したコースが多かった。
 
  コースを提供する側も、提供される側も錬金に加担した。文化としてのゴルフはそこには存在しなかった。結局バブル崩壊後の経済変動の中で、濁流に呑み込まれたかのように、金を出していた人々が一方的に損失を負って終わった。原点が間違いだったのだ。
 
  人々の生活を、物質的にも精神的にも豊かにするものを文化と呼ぶとすれば、精神的な充実を疎かにした結果である。
 
  世界をリードするようなゴルフ場は、入会金は安くても入会資格は厳格である。真の文化人でなければ認められない。金は通用しないし、きわめて安い。大衆的なパブリックコースの多い欧米では、建設費に連なる諸条件に違いがあるが、文化と強く連動したゴルフコースが多い。コースの内容より、安いプレー条件を求めるゴルファーの多い日本では、文化は育ちにくい。
 
  近い将来良いコースを求める時代は必ず来る。内容の良否でプレーコースをチョイスする。交通の便と費用などを考えた時、ゴルフコースも地域中心でなければなるまい。
 
2 現代になすべきことは
  私は20年以上、ゴルフコースのグリーンは速やかにシングルグリーンに戻すべきだと主張し続けてきたが、種々の理由を述べて、シングル化出来ないコースが多い。
 
  これは飲みなれた味噌汁の味を捨てられず、より美味しい味を想像できないのに等しい。特に名門とされるコースに多いのは悲しいことだ。改造することは、全てにメリットを生み、リスクはなに一つ生じない。
 
  国際的スポーツは全て共通のサイズとルールで競うものであるはずだ。サッカーにゴールが2カ所あり、テニスのネットを日本だけ低くすることはない。ベースボールのホームベースは一つである。
 
  ダブルグリーンに寛容な設計者やゴルフ場関係者、プレーヤー達は日本式文化の曖昧さを楽しんでいるのか。
 
  ゴルフコースのリーダー達はゴルフをスポーツとして認めるなら、世界的視野で捉えて欲しい。この事はゴルフ界全体に多大な影響を及ぼすポイントとなるからだ。自分達の領域から一歩も出ようとせず、世界を知らず、恥ずべき言葉を吐く。日本には数多くの国際的知識と能力を備えた設計者達が存在している。彼らに託せばよい。
 
  ジュニアの養成が叫ばれて久しいが、一部の地域を除けばスピードある改革に見えない。自然を相手に本能を満たしてくれるゴルフ、1人だけで可能なゴルフなど、少年達に体験させるだけで十分目的は達する。既存のコースが協力すればよい。
 
  欧米では営業の合間を利用して地元の子供たちにコースを開放している。難度の高いコースを、1個のボールで5、6ホール廻って1日の日程が終わり、自然にゴルフを学び、ゴルフを愛することになる。日本は地元の子供たちになぜ開放しないのか、方法はいくらでもある。
 
  日本のゴルフ界の総本山をJGAとするなら、ひと頑張りして欲しい。こんな運動ならゴルフ場利用税の改善の苦労よりも速やかに
可能だろう。
 
  旗振りは誰が振ってもよいものではない。正当な立場のリーダー達が懸命に振らねばならない。振れないならば振れる人間に委ねるべきだ。あらゆる組識は、行動力のないものがその立場にいてはならない。現代は将来の発展のために行動する時代で、ゴルフの発展を望むなら、ゴルフ界の諸問題を解決するための行動の時であり、コンセンサスを得る時でもある。全ての努力はゴルフ界発展に連なっている。微力ながら応援したい。
 
  このことがゴルフ社会の正常化にも役立つ事は誰もが知っている。行動あるのみだ。ゴルファーの意識改革は日本でも不可欠で、将来へ結実させるための課題は多い。
 
  自然を友とし、自然にチャレンジするゴルフは、パワーより頭脳的で思慮深いスポーツであり、その真の楽しさと喜びをより深く知るべきである。
 
  より良いコースを一般のプレーヤーに学んでもらいたい。
 
  世界の名コースも突然出現したのではない。しっかりとしたコンセプトを持ったコースが良いコース造りの絶対条件だ。
 
  良いコースの評価基準は、いろいろ考えられるが、私はショット・バリュー、ストラテジー、ビュー・バランス、メモラビリティ、ディフィカルティ、メンテナンス等々に高得点が得られるものを基準としている。世界の名コースとは、個性的でタフなホールの数がどれほど在るのかで決まっている。特にパッティングの良否がチェックされるグリーンが必要なのだ。シカゴにある72ホールの難度を異にするコースに出掛けた時、専属プロが語るには「能力のないプレーヤーも含めて皆難度の高い18ホールをプレーしたがる」と笑ったことを思い出す。しかし、難しさを嫌う間は強いゴルファーは生まれない。何故なら、一般のプレーヤーのスコアメイクに難度は正確には影響しない。名コースは強いプレーヤーには反応する。初級者はあまり関係ないといったらお叱りを受けるだろうか…。
 
  日本においてコースのランキング作りが盛んになった時があるが、世界を見ずにコースを評価する人が多いことに問題がある。1、2色の色しか知らず、理論もなく、方程式も持たない人々がコースを選んでいる。先ずは12色程でも知っている人が選ぶ事が先決だ。その場合、プレーヤーが上手である事は絶対条件ではない。
 
  しかし、選ばれたコースを見ると、長い歴史のある林間コース、プロのトーナメントを開催して名の知られたコース、なかなかプレー出来ない高額コース、フラットで美しいだけのコースが上位にランクされているのが実情だ。これが日本のレベルとすれば情けない。
 
  歴史は尊いが、新しいコースにも評価できるものもあるはずだ。100年程度の年月を経て、初めてほぼ正しい評価が生まれるものとすれば、ランキングは時代と共に上下するだろう。明らかに関係者が己の田に水を引くが如く、コースを選定しているのを見るのは滑稽なことである。一度評価が定まると、そのまま無批判に受け入れてしまう日本人が多いから問題なのだ。
 
3 将来の日本のゴルフ
  ゴルフ設計における基本の一つには、斜面、斜線の組み合わせがあると思う。方向と距離の正確さを求めることはショット・バリューを高める。
 
  フェアウェーもグリーンのセッティングも、斜めの手法はコースの良否を決める。ゴルフ先進国では、当然昔から用いられている手法だ。日本の将来へのレイアウトの基本となってくる。コース距離も、トータルで500ヤード以上の延長が必要となった対プロの世界では、今日のコース距離では対等には対応できないし、対応すべきではない。バラエティに富むセッティングと、何といってもグリーン面の良否がコースの難度を決める。距離だけではない。
 
  日本のプロゴルファーが世界の強豪と対等に戦うには、技術と精神力を高めることが求められる。そのためには、豊かな内容を備えたコース造りが求められ、改造の必要性がそこにある。しかし自然を十二分に利用したくても、日本の地形では望めない。人工的に造りだすコースが、もともとそのような地形と理解させるコース造りが大切だろう。地形、雨量とも日本では負担なのだ。好スコアが安易に生まれるコースは、決して良いコースとは言えない。トータルで楽しめるコース造りが必要で、レベルを異にするコース造りも求められる。
 
  全てを一つのコースに求めることは難しいが、内容豊かなコースを生み出す努力も大切なのだ。そしてそのコースを維持していける方策も考えねばなるまい。単なる感覚や思い込みがまかり通ることは淋しい。私も含めて改良への努力は持ち続けなければならない。
 
  一方、パワーを失ったシニアのために本格的パー3ホールを造りたい。ともすると内容のない、メンテナンスが十分でないパブリックコースしかない日本のシニア対策は、お粗末であり、改革を必要とする。人生の後半、特に60歳以上のゴルファーは、距離のあるコースではプレーのスピードについていけず、体力の衰えもあり、心から楽しめない。生活に余裕があるのにゴルフをあきらめた老人に、再び、スコアメイクも楽しめるゴルフライフを提供してあげたい。ゴルフ中心の1日である。パー3ホール中心で、優れた環境の正式な18ホールがあれば人生最後まで楽しめる。
 
  交通の便、ゴルフ三昧の生活を満足させるクラブの誕生は十分可能だ。ジュニアとシニアのために、本格的内容のあるコース造りとクラブライフを充実することも、ゴルフ界を豊かにするだろう。金太郎飴のような画一的な日本のコースの運営形態を、目的や対象により多彩にすることは、失いかけたコースの活性の一助となるはずだ。そのための思考努力によって、これらの誕生を期待したい。
 
  個性的な特徴のあるゴルフコースでなければ将来はない。
 
  プレー料金を安くすることも可能な限り努力するが、限界がある。良いコースを正しく提供すればゴルファーはゴルフを捨てない。自然を相手に、1人でもプレー可能なスポーツとしてのゴルフの魅力は大きい。
 
  欧米では1人、2人の小人数でプレーに出掛ける。ゴルフを日課として健康作りをしている人々が多く見られる。
 
  特徴のあるコース運営形態は、将来求められるゴルフの新しい流れになるだろう。価値がなく、安価なコースのままではいずれ倒れる。内容のある楽しいコース造りを考え、多くのカラーを持ったコースの中から、自分に合ったコースをチョイスさせなければならない。現存するコースがそれぞれに個性を発揮して、いかに努力するかが最大のポイントであり、単独ではその効果も生まれない。また真のボランティアとして、ゴルフを通した社会性アップ、社会奉仕、マナーの習得もゴルフが果たしうる重要な役割である。
 
  私たちゴルフコース設計家達は、十分なアイディアを持っている。内容と具体性を高めて実現したい。
 
  設計家はコース造りをリードするだけではなく、ゴルフ全体への進言の機会を持たなければならない。マナーとプレイファーストが世界で叫ばれて久しい。
 
  遅れている現代のゴルフ界は再び目覚めなければならない。
 

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